[学長挨拶]


信州大学長 濱田 州博

2017年度 信州大学 実験・実習技術研究会 学長挨拶

                         信州大学長 濱田 州博

 信州らしさとしては、「自然の美しさ、環境との共生」、「健康長寿」、「勤勉・教育熱心な県民性」が掲げられています(長野県策定信州ブランド戦略より)。自然豊かな環境でじっくりと物事に取り組めることから、教育研究、ものづくり、文化の醸成等、様々なことに打ち込めるのが「信州」であると言えます。

 信州大学は、長野市、松本市、上田市、南箕輪村の4市村に5キャンパスを有し、人文、教育、経法、理学、医学、工学、農学、繊維学の幅広い分野で教育研究を行っております。長野県4地域、北信、中信、東信、南信それぞれに点在しており、言ってみれば「信州」自身がキャンパスと呼べるかもしれません。このことが高い地域貢献度に結びついており、地域産業界との連携だけでなく、地域文化と連動した活動を積極的に展開しております。

 信州大学の技術系職員は、4つのキャンパスに別れ、それぞれの部局で教育研究等の支援を行っております。工学部(長野市)では、技術部長(工学部長)、統括技術長の下に30名近くの技術系職員がそれぞれの得意分野の技術・知識・経験を駆使し,学生の教育や教員等の研究活動を支援しています。繊維学部(上田市)にも同様の組織があり、20名以上の技術系職員が教育研究の支援をしております。他部局にも技術系職員が点在しており、それぞれの部局にマッチした活動を行っております。このように、技術系職員の活動は大学の教育研究等に不可欠なものであり、次代を担う技術者や科学者の育成、最先端研究の推進、産学官共同研究の実施、地域への技術普及等、大学で「技術」が関係するあらゆる事柄と連動しております。

 本研究会は、国立大学法人、独立行政法人国立高等専門学校機構及び文部科学省所管の大学共同利用機関法人に所属する技術系職員が技術研究の発表をし、それに対して討論を行う場であり、また、お互いの技術を知ることにより自分自身の技術の向上につなげられる場であると思います。多くの技術系職員の方々と熱心な討論を行い、親密な交流・情報交換をして、技術力の向上を図っていただければこの上ない喜びであります。

 全国から集まる研究会は、「技術」に関する交流が目的ではありますが、その地の文化を知り、文化的な交流も行えると思います。この機会に、信州の文化も知っていただければと願っております。