" 研究内容の紹介 -非接触給電-

非接触給電グループ

図1 非接触給電システム 図2 非接触給電の実験


  • 非接触給電(WPT)グループの紹介

     非接触給電は送受電コイル間の電磁誘導現象を利用して,機械的な接点をもたずに電力を伝送する技術です。電気自動車やスマートフォンの充電用途などで実用化が進んでいます。
     本研究室では,自動車の走行中給電の高効率化などを目指した研究開発を行っています。

  • 非接触給電グループ 研究内容

    自動車走行中の非接触給電システムの高効率化 [科研費基盤C]

       電気自動車の連続航続距離を延ばすために,電力供給を受けながら走行可能な『走行中非接触給電システム(図3)』が注目を集めています。 走行路には送電コイルが埋め込まれ,車両には受電コイルが搭載され,電磁誘導を利用して走行しながら無線給電します。 しかし,車両走行中は送電コイルと受電コイルの相対位置が変わる位置ずれが常に発生するため,結合係数の変動に伴い,電力伝送効率が低下しやすいという課題があります。
       そこで,本研究室では磁性コンポジット材を利用して,走行時の効率変動を抑制する技術を研究しています。 磁性コンポジット材は磁性粉と樹脂を混合した材料です。磁気特性が自由に制御可能で,シート状やバルク状など自由な形に成型可能という特徴を有します。
       磁性コンポジットシートをコイルの周囲に配置することで,近隣のコイルで発生した磁束が鎖交することによる近接効果が抑制され,コイル損失の改善が期待されます。 また,磁性コンポジットシートの配置方法によっては,送電コイルの磁束を受電コイルに引き寄せることで,位置ずれ時の結合係数の変動抑制効果も期待されます。 これらの特性を活かすことで,図4のように車両走行中の電力伝送効率の変動が抑制され,高効率な走行中給電システムを実現します。
      図3 走行中非接触給電システム
      図4 走行中給電における伝送効率の変動抑制効果

      論文・国際会議・学会発表

      [1]「走行中給電へ向けた磁性塗布リッツ線コイルを用いた位置ずれ時における効率低下の抑制」,佐藤 鵬之,卜 穎剛,佐藤 光秀,水野 勉,令和4年電気学会全国大会予稿集,4-071,2022年3月 [2]「磁性テープを用いた走行中非接触給電システムの伝送効率向上」,柴田 和尚,卜 穎剛,佐藤 光秀,水野 勉,令和4年電気学会全国大会予稿集 2-096,2022年3月

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