事業概要
ご挨拶
我が国は早いスピードで超高齢社会が進んでおり、政府の統計1によると2045年には高齢化率41.7%に到達すると予測されています。高齢になると病気や怪我は避けられません。私達が描く超高齢社会は、様々な病気や怪我があっても、患者さん・ご家族・医療従事者の皆さんが、自分らしく、生き生きと生活し、ライフデザインを描ける社会です。
本プロジェクトは、この目的のために在宅治療を大きく進歩させて、病院に行かなくても、介助者や医師が近くにいなくても、専門知識・技術がなくても、日常生活を送りながら治療を受けられる、スマート在宅治療システムを開発します。長野県の地域住民の皆さんと、信州大学、精密機械産業と通信技術産業を得意とする県内企業のほか、県外企業や研究機関が一丸となり、地域医療の実情、個々の疾患やライフスタイルに応じられる医療システムとデバイスを地域に実証して、社会を変えていきます。
[1] 令和3年版高齢社会白書 第1章第1節「4.地域別にみた高齢化」
プロジェクトリーダー 齋藤直人
信州大学バイオメディカル研究所長
教授
コンセプト
医療が変わる 生活が変わる 社会が変わる
医療が変わる
生活が変わる
社会が変わる
現状
これまでは、病気や怪我を治療するには病院に通うか入院するしかありませんでした。中山間地が多い長野県では、地域によって病院が偏在し、地理的に距離が離れているなど、住む場所によって医療アクセスの制限を受けます。また、入院や通院は、医療費の負担だけではなく、身体状態の管理や、日々の介助が必要になったりと患者や家族の生活や仕事へ影響を与えています。
医療が変わる
わたしたちは、現在在宅環境下で使用されている人工呼吸器やペースメーカーなどの医療機器等を、これまでよりも安全に、かつ、日常生活において使いやすいように進化させ、更に通信技術を導入した、地域におけるスマート在宅治療システムを創生します。
生活が変わる
遠隔でのモニタリングや見守り、診療などにより医療従事者やヘルパー、保健師等とつながることと、最適化した医療機器によって、場所の制限を受けない治療を実現します。これにより、患者さんとご家族、医療従事者等の身体的、時間的な負担を減らし、自分らしい生活を送れる、ひいては、ライフデザインが描けるのではないかと考えています。
社会が変わる
わたしたちは、怪我や病気を抱えていても、日常生活の中で「できること」を増やしながら、「やってみたいこと」を発見し、実現できる社会を目指しています。
デバイスを
患者のライフスタイルに
適応させる
循環器疾患
- ペースメーカー
- モニタリング
- アラート
糖尿病
- インスリン注射
- 注射ガイド
- センサー
各種検査機器
- モビリティ化
- 小型化
患者と家族と医療従事者のライフデザインを実現する
スマート在宅治療システム拠点
ビジョン
患者と家族と医療従事者の
ライフデザインを実現する地域社会
ターゲット0
地域共創の場によるビジョン深掘り対話
ターゲット1
疾患別の
スマート在宅治療システム実現
ターゲット2
共通するデバイス・
要素技術・通信技術の確立
ターゲット3
スマート在宅治療システムの地域実証
メンバー
プロジェクトを推進するメンバーのご紹介
-
プロジェクトリーダー
齋藤直人
信州大学バイオメディカル研究所長
教授 -
副プロジェクトリーダー
(社会実装)定仲信行
テルモ(株)
ITソリューションセンター長 -
副プロジェクトリーダー
(システム構築)浅尾高行
群馬大学 副学長
数理データ科学教育研究センター長
教授 -
副プロジェクトリーダー
(ビジョン対話)青木薫
信州大学医学部 准教授
-
副プロジェクトリーダー
(運営)松山紀里子
信州大学学術研究・
産学官連携推進機構 准教授 -
副プロジェクトリーダー
(地域実証)古賀弘志
信州大学医学部 講師
-
プロジェクトリーダー補佐
倉島浩
長野県産業労働部産業技術課長
参画機関
代表機関
- 信州大学
幹事機関等
- テルモ株式会社
- 群馬大学
- 長野県
研究機関
- 社会医療法人北海道循環器病院
- 福岡大学
- 岡山大学
- 金沢医科大学
- 北陸先端科学技術大学院大学
- 東北大学
企業
- 株式会社サンメディカル技術研究所
- バイオトロニックジャパン株式会社
- 株式会社西軽精機
- 株式会社プラズマイオンアシスト
- 株式会社アルプ再生医療研究所
- 株式会社ビーエムジー
- 岩谷産業株式会社
- メドエルジャパン株式会社
- 長野テクトロン株式会社
- 帝人フロンティア株式会社
実証連携機関
- 市立大町総合病院
- JA長野厚生連北アルプス医療センターあづみ病院
- 独立行政法人国立病院機構まつもと医療センター