信州大学

拠点形成計画の概要

21世紀COE「先進ファイバー工学研究教育拠点」における成果を継承、発展、深化し、従来の繊維工学と最先端科学技術を融合して、分子レベルの構造制御の追及による新規ナノファイバーの創造から、多次元階層構造の制御により高次複合機能の創出を経て、繊維製造、感性評価、資源循環の各技術の創成にいたる、広範囲のファイバー工学分野を国際的連携のもとで推進し、生活全般に関わるライフスタイルと文化を創造する。
ファイバー工学分野において本拠点は既に我が国唯一の国際的拠点となっており、その成果は理学、工学、医学、農学などの枠を超えた、学際的学問分野への幅広い貢献が期待されている。さらに、最先端の研究活動を通じて国際的に第一級の力量をもつ研究者、技術者を育成するとともに、国際的な中核教育研究拠点として、人材・技術・情報などのハブとなる機能を確立することを目的とする。

人材育成拠点計画:

ファイバー工学分野で国際的なリーダーシップを発揮できる人材を育成する教育研究拠点を構築するために、「極限分子構造の追及、高次複合機能の創出、感性システムの創成、最終製品の評価技術、繊維技術マネージメント」を包含するファイバー工学カリキュラムを構築し、実施、充実する。そのために、すべての講義を英語で実施する国際ファイバー工学コースを設置し、国内外の優れた教員の雇用・招聘により教育研究組織を構築する。並行してTOEICを活用した実践的な英語教育により学生全体の英語力の向上に努め、英語による教育を専攻全体に広げていく。
 博士課程学生の育成は、最先端の研究活動を通じて行い、専門力とともに自己育成力、人間関係構築力、課題解決デザイン力を養う。博士課程学生や若手研究者が自立的に研究を行えるように、授業料免除、RA、TAなどの経済的支援、研究費および研究環境などの研究支援を研究実績に基づいて弾力的に実施する。博士課程学生や若手研究者の研究テーマをもとに国際共同研究を進めるための海外派遣を推進する。
 また、主に社会人を対象に繊維技術士の国際化を図るために、ファイバー研究技術者育成プログラムを設ける。まず国内の産学官で連携してプログラムの開発に取り組み、さらに三極の国際連携をもとに国際資格化を図る。