「2024年秋季研修会」を開催しました
2024.10.22更新

10月20日(日)に一橋大学一橋講堂にて、長野県医学生修学資金貸与学生(信州大学医学部地域枠・東京科学大学長野県地域特別枠学生を含む)を対象とした2024年秋季研修会を開催しました。
講演会では、医療法人社団悠翔会 理事長の佐々木 淳 先生に「今後あるべき医療と医師に求められる役割」と題してお話しいただきました。
以下が参加学生の感想抜粋です。
※社会保険のお話が多くあり、いかにして持続可能性を追求していくかといところに大変関心を持ちました。実際に医師として働くうえで個人レベルでも意識ができるところであり、またより上の社会的なレベルでも改革できるものであると感じました。
※医師が経済について働きかけるのは、専門の知識がないと難しいのではないかと思ったが、医療と経済が今後両立していくためには、経済についても学ぶ必要があるように感じた。また、講演を通して、少子高齢化社会に対する新しい見方を見つけられたと思う。少子高齢化は、出生率・平均寿命の増加・高齢者の若返りなど様々な要因が絡み合っているのだと知ることができた。
※在宅医療や今の日本医療の問題点を、わかりやすく教えていただき、自分の将来のキャリアをイメージすることができた。特に、少子高齢化の実態や医療費の使い方についての話は、自分の持っている先入観などを一新することができた。先生がおっしゃっていたように自分たちの代は変化の過渡期であるため、その変化に適応するだけでなく、変化を先駆けるような人間を目指していきたい。
※統計学的観点やこれまでとこれからの医療だけでなく、経済やAIの視点からも地域医療を見つめ直すきっかけを与えて下さったと感じました。医療だけでなく、政治や経済、世界情勢とも絡むお話で非常に興味深かったです。この講演を聴いたことで病床数が減らせたり、高齢者の社会参画を進められたり、というようにすぐに何かが変わるというわけではないですが、多角的にものごとを考えることの大切さを感じました。
※医療体制はどんどんアップデートし続ける必要があると強く感じ、また臨床研究も進めていく必要もあると感じた。誤嚥性肺炎の危険性が低いにも関わらず食止めをしてしまうという話は興味深かった。もし肺炎が起こってしまったらということを恐れているのか?と考えた。病気になってから迅速に対応するのではなく、病気になることを予測・予防することはこれからの日本の高齢化社会で重要であると感じた。
※これからの医師のあり方や行政、社会との関わりなど、考えるべき、学ぶべきものがあると感じれてよかったです。病床を減らすことで、1人の患者さんに費やすことのできる医療の質を上げることができるという考えがとても興味深いと思いました。
※実際に市中病院に出て実習を行なっているので、どんな入院患者さんが多いのか、現場が感じているのはどんな課題なのかを実感できており、今回のお話をより解像度高く聞くことができました。医療保険制度が破綻するかもしれないといったことに対し、高齢者の労働力や社会参画による健康寿命の増加と言ったことで改善できるかもしれないという具体的な解決の糸口を知ることができ、これからの医療に希望を見出すことができました。
※情報や技術があらゆるところで活用されていくであろう未来においては、ただ診療するだけでなく現在の医師の役割を超えた仕事が求められるということがとても印象に残りました。なんとなく、今自分が目標としている医師の姿は将来も変わらないのではないかと考えてしまっていましたが、多様な役割が求められるということを理解することができました。