活動報告

地域枠セミナー(7月)を開催しました

令和6年7月9日の地域枠セミナー(7月)では、佐久総合病院小海分院院長の由井和也先生にご講演いただきました。

以下が学生の感想の抜粋です。

※『よく生きる』『支える』について考える中で、医師として『支える』とはどのようなことかについて広い視点から考えることができたと感じた。

患者さんの自己決定を大切にするという前提のもとで、その自己決定自体が本当の自己決定なのか、知らず知らずのうちに決定の範囲を狭めてはいないか、考えることが大切だと思う。平穏死、自然死についての話については非常に興味深いと感じた。

よく、お年寄りが延命治療はやだ、自然に死にたい、と言われるエピソードを聞くが、その方の意見を深く聞き、受け止めて本当の自己決定をしていただけるような接し方をしたいと思った。

※生きることと同様に死に方も大切にすべきだとする風潮の中で、同調圧力が生まれないように、本人の意思を可能な限り尊重するようにという考え方を忘れずに持っておくということは、とても重要なことであると感じました。

※いい人生は人間関係で築かれると言うのがとても納得したし、どれだけ裕福でも、名声を得てもそこに辿り着くと言うのは素敵だと思いました。患者による意思決定が難しくなった時のために事前に意思表示するのが大事だとばかり思っていましたが、その人の意思もその時その時によって変わるので、その時のその人の気持ちを表せる人はどこにも居ないのだと思うと、とても難しいなと感じました。

※「よく生きる」にも経済的、人間関係、健康など様々な軸があって、医師はその中の「健康」の軸を支えるのが仕事だとわかりました。しかし、現実には医療者が患者の健康面だけでなく全てを考えなければならないのは、健康が他の軸に大きく影響を及ぼすからなのだなと感じました。

※深く考えさせられる内容で、とても勉強になりました。「よく生きる」とは、定義が難しく、どのようにするのがよく生きることなのか人それぞれな気がします。より良い人間関係が幸福につながる、というのは確かにそうだなと思いました。医師は患者さんとどのように関わるべきなのか、座学だけでは学びきれないことがたくさんあると感じました。様々な考え方、価値観を学び、患者さん一人一人がよく生きることができる手助けができる医師になりたいと思いました。

※高齢の方などに対して、やらない医療への同調圧力があるのではないかという考えを学んだ。確かに、現在では、高齢の方などに対して、苦しい思いをしないようにするために延命措置などをあまり行わない方がいいのではないかという考え方が広まっているが、果たして本当にそれを本人や家族は望んでいるのか、世間の流れに合わせてしまっていないかなどについて確認するために、本人や家族と話し合う必要があるのではないかと考えた。