活動報告

自主研究演習レクチャー⑥

自主研究演習でのレクチャー⑥

7月6日(火)に「Advance Care Planning」について、南牧村出張診療所所長 小林和之 先生にオンラインでレクチャーいただきました。また、小林先生の指導のもと、もしバナカードを用いてACPを考えてみました。



感想抜粋:


・後半で教えていただいたACPは、死を迎えるまでの過程、最後に先生に教えていただいた言い方をすると「どう生ききるか」というのを大切にしていました。これを目標とするならば、患者さん本人や近しい人々と話し合いを重ね、医療者としての意見も述べることで、みんなで決めた目標を達成することができると思いました。


人生これから何があるかわからないので、どう締め括りたいかというのを自分自身も認識して、周りと少しでも共有しておくことは大切だと思いました。しかし今回の講義で教えていただいたことを、今自分が家族や周りの人と積極的に話せるかというとやはり少し抵抗があります。最期について話すきっかけが、生活の中にあまりないからです。医療者になった後も、患者さんと話し合うためには信頼関係ができていないと難しいと思うので、時間がない中で行わないといけないのに、とても時間のかかることだと思いました。


ACPはそれぞれが望む人生を生ききるためにはとても有効で重要だということ、しかしときには時間がかかるものだということを学ぶことができました。まずは自分が、そして地域医療推進学の仲間で、信州大学の医学部で、家族で、と、自分の最期について考えるきっかけ作りの輪を広げていきたいと思います。


・死ぬ場所がない人がこれから大量に出てくるというのが衝撃的でした。在宅医療を推し進めている国が、病床数を抑えることで出てくるこうした問題に対する答えを持っていないことを知らず、ただなんとなく在宅の推進が良いことだと思っていました。人生会議やACPなど、最近よく聞かれるようになったと思っていましたが、一定以上の医療を望まないことを確認しておくことで、医療費を抑えるという面は盲点でした。確かに、管にたくさん繋がれてまで生きたいかと公に聞かれると、否定することを求められているような気がしてしまいます。しかし、出来る限り延命治療をして欲しいと言っていた親族もいたのでそういう意見もきちんと尊重されるような形で普及してほしいと思いました。


・ACPというワード自体は以前の他の先生のレクチャーで耳にしたことはありましたが、小林先生の講義を聴いてACPについての理解がより深まりました。私自身ACPについては『自分の死ぬ際について深く考えるもの』だと考えておりましたが、どちらかと言うと結論そのものもよりも『ACPを行うことによって身近な人との価値観を共有したり、そこからより深く考えていったりするためのきっかけ』であると理解しました。