<掲載サイト>
https://www.eurekalert.org/news-releases/1076264
『 Experimental Thermal and Fluid Science』に掲載された工学部機械システム工学科 阿部駿佑特任助教が率いる研究グループの研究成果(2025年2月発表:https://doi.org/10.1016/j.expthermflusci.2025.111429)が、アメリカの科学振興協会(AAAS)のサイト「EurekAlert!」で紹介されました。
この研究は、信州大学の海老原光大学院生と 浅岡龍徳准教授の共著によるものです。
今回、研究チームでは、熱貯蔵・輸送用の有望な熱媒体としてエリスリトールスラリーに着目し、その流動挙動と非ニュートン特性を分析して、レオロジー特性の予測式を開発しました。
エネルギー効率は持続可能性にとって極めて重要ですが、低温廃熱のエネルギー回収は難しく、産業プロセスでは膨大な量の低温廃熱が未利用のままになっている現状があります。
本研究成果は、この問題の解決を図るための一助として着目されるべきものであり、本スラリーや他のPCMスラリーの輸送特性を予測するための新しいアプローチを提供するもので、今後の産業廃棄物熱回収システムの設計の指針となることでしょう。
本研究成果により、製造や発電における重要なエネルギー損失の軽減が図られ、廃熱利用の最適化や、コージェネレーションをより費用効果の高いソリューションの開発の実現がなされれば、カーボンニュートラルのより一層の促進が期待されます。
<基本情報>
本研究は、日本学術振興会の科研費(若手研究)(助成番号: 23K13262)の支援を受けておこなわれた研究です。
原著論文のタイトル:Effect of carrier concentration on rheological behavior of high density PCM slurry
ジャーナル:Experimental Thermal and Fluid Science, Vol. 164 (2025)111429,2025.2.6
出典:
EA! https://www.eurekalert.org/news-releases/1076264
本学HP英語版 https://www.shinshu-u.ac.jp/english/topics/2025/03/a-dive-into-erythrit.html