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おおぐし じゅんじ

大串 潤児

歴史学 教授

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サークル誌をもとめて

サークル誌をもとめて-08年・春・福山

2008年3月9~11日、広島県の福山市を訪ねた。主な目的は、ふくやま文学館で開催中の「山代巴」展を見るためであった。

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ふくやま文学館。

ふくやま文学館ではこれまで何度か山代巴に関する企画展を行ってきたが、その全生涯にわたる本格的な展示会は今回が初めて(残念ながら図録が作成 されていない)。生い立ちから、山代吉宗との出合いと旭硝子鶴見工場の戦時期の文化運動、獄中生活、戦後農村文化運動、広島の被爆者・農民の生活記録、中 井正一・武谷三男らとの交流、『蕗のとう』『荷車の歌』をはじめとする著作群、彼女の多様な活動を充実した史料でおうことができるよい企画展であった。

山代とそのなかまたちが作りあげたサークルと生活記録の雑誌、『みちずれ』『地方-私と私のまわりの記録』『地方』(ひろしま地方の会)の実物を 見ることができたのも一つの収穫であった。こうしたサークル誌の多くは広島大学文書館に所蔵されているほか、「重家豊資料目録-広島県社会・労働・文化運 動史料」(1984年)でも確認できる。

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備後護国神社。

うすぐもりの日ではあったが、すっかり山陽路は春の気配であった。展示会の閲覧や史料調査で少しつかれたが、近くの備後護国神社(「鬼の四一連隊」とい われた福山歩兵第四十一連隊-中井正一の話しにも出てくる)を散策して、広島県立歴史博物館に向かう。せっかくなので、中世のまちを復元した「草戸千軒」 展示を楽しんできた。

※今回の調査には文科省科学研究費「戦後における「母」の表象の基礎的研究」の補助を受けた。

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