教員紹介

はやさか としひろ

早坂 俊廣

哲学・芸術論 教授

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中国関係

浙江潮

暗い中で撮ったものなので少し見づらいと思いますが、左の写真は、杭州市の鼓楼付近の教会(プロテスタント)で撮影した写真です。とても新しい、立派な教会です。あまり自信はありませんが、柱には「高らかなミサの歌声で〈浙江潮〉を引き起こせ」的なことが書かれているようです。こんなところにも「浙江潮」という言葉が使われていて、個人的に感動しました。‥‥もちろん、この教会で熱心にご説明くださった老年女性の、プロテスタント愛(?)にも心動かされましたけど。 それはさておき、今日の話は「浙江潮」です。

「潮水は無情、生命はプライスレス」

「浙江潮」というのは、銭塘江の逆流のことです。どういう仕組みで発生するのか、理科が嫌いだった私にはよく理解できないのですが、杭州市を流れる銭塘江は、毎年旧暦の8月18日をピークとして、川の水が逆流を起こします。「天下の奇観」として有名で、この時期になると、毎年多くの人が銭塘江見物に出かけます。私自身は、ちょろちょろっとした逆流を16年前に実見したことしかないのですが、テレビで見た映像からすると、波立つところではものすごく波立つようで、荒波に巻き込まれて命を落とす方が、毎年のように出ています。先ほどネットで調べたところ、今年の旧暦8月18日は10月3日のようです。国慶節の時期とも重なりますので、さぞや大騒ぎになることでしょう。犠牲者が出ないことを祈っております。

「血の警示」(銭塘江河畔)

ここ最近の日中関係は、まるで「浙江潮」のようです。一日も早く波穏やかになってくれることを願っております。南宋の思想家・朱熹は「居敬窮理」を唱えました。ここは朱熹先生にならって、心を静めて、道理を探求したいものです。

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