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20170522中国語サロン ひづめカササギサンザシに

左:この日のお茶“黄观音(2015年)”/右:留学生Zさんが実演してくれた“书法”の筆の持ち方

この日の中国語サロンは、学生、研究生等、全部で8人参加でした。

“书法”=書道が話題になり、習った経験があるという留学生Zさんが筆を持つ手付き実際にやってみせてくれました(一枚目画像右側参照)。筆をほぼ直立させているところが印象的で、日本の書道ではこれよりかなり斜めに寝かせた持ち方が一般的だと思われます。Zさん曰くこの持ち方であれば筆を自由に動かしやすいとのこと。日本人学生のS君やKさんがそれを見て、日本とはかなり違うと感想を口にしていました。また中国人の院生D君が“书法”には“画画儿”=「絵を描く」ように筆を動かすものもありますと教えてくれました。書には様々な運筆・字体があるので一概には言えませんが、日本の書道と中国の“书法”とで何が一般的と見做されているか、そのイメージにもギャップがあるものだと感じました。

D君が紹介してくれた中国の詩の一部

 
この日参加してくれた日本人学生のA君が中国の詩に興味があるということで、院生D君がそらで憶えているものを書いてくれたり、スマホを使って诗词を集めたサイトから見つけてきたりと、お薦めの詩をいろいろ紹介してくれました。ネイティブの人に実際に発音してもらうと、音節のリズムや押韻の雰囲気を感じ取ることができるものです。併せてD君が詩の意味の簡単な日本語解説もしてくれましたが、“浅草才能没马蹄”の“马蹄”は「馬のあし?」とか、“明月别枝惊鹊”の“鹊”は日本語で何と言いますか?のように、どんな物を指しているかは分かっていてもそれを示す日本語が出て来ず苦労していました。“马蹄”は「馬のひづめ」、“鹊”=“喜鹊”で中国ではあちこちでよく見かける鳥の「カササギ」という意味です。
また詩の話とは別に、中国人院生のJさんが「お腹の調子が悪い時には“山楂”を食べるといいのだけど、日本に“山楂”はありますか?」といい、それを聞いた日本人学生のSさんが「“山楂”?何だろう?」と答えていました。“山楂”は赤い色をした実が特徴の「サンザシ」であり、“健脾开胃”胃などの調子を整え消化を良くする効能があるとされる、中国ではポピュラーな食べ物です。それを説明すると、中国留学の経験があるSさんが「あああれですか、見たことある、食べてみようと思ったけど量がたくさんあったので友達と食べ切れるかどうか相談したことがある」と当時“山楂串”を目撃した記憶を話してくれました。
ひづめにカササギにサンザシ、ごく簡単なようでいて、実は日常生活で触れる機会が少ない事物の単語というものは、なかなか身に着けにくいものだと感じた次第でありました。

◎中国語サロンは毎週月曜昼休み(12:10~13:00)、信大人文ホールの西側隅っこで開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

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