お知らせ・報告

20170501中国語サロン 読めないのに話せる不思議

この日のお茶 “野茶(2015年)”

この日の中国語サロンは、学生、研究生、参加いただいているネイティブ非常勤講師の先生方等、全部で10人参加でした。

1年生のKさんや2年生のS君らがこの日も中国語の発音をネイティブの学生たちに教えてもらうなか、今回新しく参加してくれた日本人Sさん(その1)は発音も会話能力も完璧、理由はお母さんが香港出身だからということでした。但し会話能力は備わっている一方で、中国語の漢字が全く読めないということで、中国育ちのネイティブ学生や3年生の日本人Sさん(その2)が中国語の漢字を書いて読むところを目にして「凄い凄い!」と素朴に驚いていました。
これは彼女に限らず、日本で生まれ育っている中国・台湾・香港ハーフや、また中国系の両親の下に生まれた子供たちに共通している現象で、日本語では国語の学校教育を受け大学受験もしている一方、中国語では新聞書籍等の文字媒体に触れる機会がないまま育った言わば文盲状態という、両極端な言葉の在り方を一つ身に抱えているケースが相当数存在しています。
幸い日本語で漢字の書き方・使い方には慣れているので、少し意識的に文字媒体に触れるようにすれば読み書きできるようになると思いますが、一人の人間が高等教育を受ける言語レベルとその真逆の言語レベルの両方を保持している感覚は、そうでない人間にとっては全く想像しかできませんので、「読めないのに話せる感覚って凄いなあ」と思わずにいられません。

◎中国語サロンは毎週月曜昼休み(12:10~13:00)、信大人文ホールの西側隅っこで開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

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