研究開発課題
RESEARCH & DEVELOPMENT

課題08

心臓植込み型ペーシングデバイスにおける双方向性遠隔モニタリングシステムの確立

研究代表者: 桑原宏一郎 (信州大学 医学部 循環器内科学教室 教授)
参画機関:信州大学、Biotronik SE & Co. KG

研究概要

背景
高齢化社会の影響から不整脈に罹患する方が多くなり、心臓植込み型ペーシングデバイスを必要とする循環器疾患のある患者数が急増しています。現在ペーシングデバイスの有効な管理として医療者への一方向性遠隔モニタリングシステムが存在し、その有効性は国内外に知られています。
しかし、一方向性であるため、患者自身が遠隔モニタリングシステムの恩恵を、医療者を介した一方通行の状態で受けているのが実情です。

目標
植込みデバイスの安全性・有効性をさらに向上させ、患者自身が治療デバイスや治療内容の情報を積極に得、QOLの向上のためにフィードバックできる双方向性遠隔モニタリングシステムを開発します。

期間内のゴール
情報伝達のセキュリテイ強化→システムの開発→患者による評価を実施→開発にフィードバック→反映させた双方向性モニタリングシステムを実現します。

研究代表者の挨拶

医療者と患者の双方で評価と安静度や薬物量の改善を行うことが出来る双方向性のシステムを開発する本研究は、全く新しいデバイス管理・不整脈管理の医療形態を提唱します。
IN-TIME study (Hindricks G et al. The Lancet 2014; 384(9943). 下図))において、バイオトロニック・ジャパン(株)のHome Monitoring ®システムによる生命予後改善効果が示唆されています。本研究は日本初のエビデンス構築と、それを基にしたさらなるシステムの開発を目指すものです。