ナノカーボン・ナノセルロースのナノコンポジットは未来社会を変える!

研究室紹介

研究理念

新しいナノコンポジットの理論体系の構築と実用化により、企業利益の増加、成長を通じ、日本の国際競争力の強化に貢献すること。

そのために、特に地域産業、中小企業の基礎力増強に注力し、企業との連携・一体化により、企業内技術者の育成を行う。

研究室長挨拶

野口 徹
野口 徹 Toru Noguchi
信州大学 先鋭領域融合研究群
先鋭材料研究所
特任教授

信州大学先鋭材料研究所の野口徹です。
よろしくお願いいたします。

私達は、カーボン・ナノチューブ(CNT)やセルロース・ナノファイバー(CNF)などのナノファイバーを、凝集することなく、高分子中に解繊・分散させたナノコンポジットの研究開発を行っています。その上で、高分子マトリックス中に形成される構造をジャングルジムストラクチャーに模してシミュレーションを行い、セルレーション理論の解明を急いでいます。

一方、セルレーション技術を応用した商品化を、連携する企業、およそ30社と協力して行っており、そのための公的支援として基礎研究については文部科学省、(国法)科学技術振興機構(JST)、実用化については農林水産省、経済産業省から頂いております。

ナノサイズ効果の驚くべき特性、機能の発現を備える「ナノコンポジット」を、我が国の次世代の有力な主柱素材の一つとするべく努力しております。

ご興味のある方は、是非とも信州大学の野口研究室をお訪ね下さいますようお願いいたします。

主な研究テーマ

セルレーション理論の解明

弾性混練法をベースとしたナノコンポジットの作製、セルロスナノファイバーにはCWSolid法のような特殊であるが万能の手法を用いて試料を作製し、力学的、電気的、熱的な様々の手法で理論検証を行う。
さらに、高効率の解繊法を開発し、実用化を迅速化する研究を実施する。

  • セルレーション理論の解明1
  • セルレーション理論の解明2
  • セルレーション理論の解明3
  • セルレーション理論の解明4

ゴムマトリックス・ナノコンポジットの研究開発

ゴム・エラストマー類をマトリックスとし、ナノファイバーを複合化した複合体を調整し、そのナノ構造と物性の関係を評価している。

連携する企業のニーズに合わせた複合体を作製し、企業と協力して評価と改良を繰り返して実用化を目指している。

その用途は、タイヤ、シール材、緩衝材、電磁波シールド材など高性能製品を目標としている。

アグリビジネス創出フェア 展示品

  • ゴムマトリックス・ナノコンポジットの研究開発1
  • ゴムマトリックス・ナノコンポジットの研究開発3
  • ゴムマトリックス・ナノコンポジットの研究開発4

樹脂マトリックス・ナノコンポジットの研究開発

硬質の樹脂類をマトリックスとし、ナノファイバーを複合化した複合体を調整し、そのナノ構造と物性の関係を評価している。

連携する企業のニーズに合わせた複合体を作製し、企業と協力して評価と改良を繰り返して実用化を目指している。

高分子の種類として、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂、および、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を取り扱っている。

その用途は、多岐にわたり、連携する企業のニーズに合わせた開発を行っている。

  • 樹脂マトリックス・ナノコンポジットの研究開発1
  • 樹脂マトリックス・ナノコンポジットの研究開発2
  • 樹脂マトリックス・ナノコンポジットの研究開発3

セルレーション・ナノ複合膜の研究開発

ナノファイバーとポリアミド類の樹脂の複合薄膜(厚さ100nm程度)を作製し、逆浸透膜として水の浄化、海水の淡水化などの高機能性材料を開発している。
耐ファウリング性(目詰まりしにくい膜)、耐塩素性(耐薬品性)、耐熱性に優れることを利用する用途開発を行っている。

  • セルレーション・ナノ複合膜の研究開発1
  • セルレーション・ナノ複合膜の研究開発2
  • セルレーション・ナノ複合膜の研究開発3
◎S.Inukai, et.al., Scientific Reports, | 5:13562 | DOI: 10.1038/srep13562(2015)参照

弾性混練法の改良

ゴム・エラストマー類に対応する弾性混練法、熱可塑性樹脂に対応する擬弾性混練法は、当研究室の重要な基本技術であり、常に改良を行って、さらなる高性能なナノコンポジット創成を行っている。

  • 弾性混練法の改良1
  • 弾性混練法の改良2

物理測定法の開発

各チームの物理的計測を行うとともに、測定法、解析法の改良、開発を行っている。
定常的に計測する装置は、DMA、TMA、引張試験、疲労試験を実施し、AFM、SEMなどの顕微鏡観察を行っている。

物理測定法の開発1

事務管理グループ

事務管理グループ

国プロおよび企業との共同研究の推進が、円滑かつ迅速に進行するよう、事務的な管理を行っている。
物品の購入、発注から、プロジェクト会議、共同研究会議、戦略会議などを設定し、円滑に進行させるための業務を行っている。

研究協力者紹介

  • 野中 敬三さん
    野中 敬三さん 信州大学 野口研・技術アドバイザー:共同研究推進
    工学修士(神戸大学)
    前:バンドー化学(株) 常務執行役員
  • 玄間 千映子さん
    玄間 千映子さん 信州大学コーディネータ&野口研・技術アドバイザー:共同研究推進、競争的資金獲得
    HRM(人材開発管理学修士・インマヌエル大学/米国)
    HREP(人的資源管理プログラム修了・スタンフォード大学)
    現:(株)アルティスタ人材開発研究所 代表取締役
  • 内山 和則さん
    内山 和則さん 信州大学コーディネーター:共同研究推進&競争的資金獲得
    信州大学卒
    前:国立研究開発法人情報通信研究機構 連携研究推進室長
    元:総務省 近畿総合通信局 放送部長

野口研究室の日常

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