TOPICS
トピックス
AIジェネラルスキル基礎ゼミ(10/28)が行われました
2024年10月28日に松本キャンパスでAIジェネラルスキル基礎ゼミの第5回授業が行われました。
このゼミでは、現代AIの重要な技術である深層学習の基礎を学び、それが各分野でどのように使われているかを専門の先生の特別講義から理解することを目的としています。さらに学際的なチームによるグループワークを行い、身近な課題の解決のためにAIがどのように活用できるかを「スタートアップを起業する」という形式を通して理解を深めます。
第5回授業では、地域課題に意識を向けてもらう契機として、丸橋昌太郎教授から、「特殊詐欺防止とAI」をテーマに講義を行っていただきました。特殊詐欺は全国で年間約450億円、長野県内でも今年1月から3月までの3か月間で1億6,847万円という深刻な被害を生んでいます。長野県警は高齢者を対象に、特殊詐欺の手口講習を実施しているものの、受講者がまったく同じ手口で騙されてしまうというケースが後を絶ちません。そこで、AIによる地域課題解決の実践例として、信州大学が長野県警やNTT東日本と共同で行っている特殊詐欺対策アダプタ設置の取り組みが紹介されました。この取り組みが効果を生んでいることは間違いないものの、不安定な精度や、警察のリソース問題、電話ではなくSNSに応用できるかなどの課題も示されました。
以上の内容を踏まえ、特殊詐欺の防止方法について考えるという課題が与えられ、学生たちは4つのグループに分かれてディスカッションを行いました。各グループからは、「警察のリソース問題を解決するために警察ではなく家族や民間企業に連絡が行くようにする」、「独自の電話アプリ内で会話をリアルタイム解析することで特殊詐欺の防止を試みる」、「チャットボットで疑問や不安に対応し、詐欺疑いがあれば警告する」、「保険会社が詐欺予防に携わる」など、様々なアイディアが出ました。