信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 幼稚園児の運動発達に関する縦断的研究―運動訓練とその効果―

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.10 Vol.10

 要約

 本研究は,幼稚園児の園内活動を通じての運動訓練が,運動能力の発達に効果を持つのかどうかを,3年にわたり追跡調査したものである.調査対象は1983年度(男子29,女子6),1984年度(男子20,女子9),1985年度(男子19,女子23)であった.これらの園児は,年少クラスとして入園したものであり,この後3年間にわたって運動能力の伸びが測定された、比較対象は,年中,年長時に入園した園児達であった.訓練の期間の違いは,それぞれ1年,2年になる.
 運動能力の測定は,片足立ち,けんけん,立幅跳び,ソフトボール投げ,25m走の5項目で,毎年の4月時点のデータを分析対象とした.訓練の効果はバランスを要するような課題については認められたが,筋力の発達的変化に依存するような,走りやボール投げではそれほど明確ではなかった.これらの結果はいわゆる体で覚える課題では,初期の訓練が重要であることを示唆するものと考えられた.

「デサントスポーツ科学」第10巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 水越亨*1, 河合優年*2, 石川道子*3
大学・機関名 *1 葵名和幼稚園, *2 名古屋大学, *3 愛知県コロニー

キーワード

運動技能認知運動発達幼稚園児運動能力