信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 皮膚表面電気刺激による大腿筋の筋力強化 ―膝靭帯損傷後のギプス固定例に対して―

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.10 Vol.10

 要旨

 膝前十字靭帯損傷の再建術を受けた20例を,無作為に刺激群10例と対照群10例に分け,電気刺激以外はまったく同じリハビリテーション・プログラムを実施した.刺激群には,大腿四頭筋とハムストリングスの同時電気刺激を,1日1回,15分間加えた.大腿周径の変化とエクステンション・ラグの消失時期は,電気刺激により改善する傾向を認めた.歩行中の膝折れの消失時期は,電気刺激により早められ,有意であった.電気刺激による,再建靭帯の再断裂,ゆるみなどは認めなかった.
 電気刺激による筋力強化法は,安全で確実な方法であることが確認できたが,さらに効果的なものとするため,今後装置の改良,評価法の改善を行っていくつもりである.

「デサントスポーツ科学」第10巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 川村次郎*1, 小野仁之*1, 江崎重昭*1, 広瀬一史*1, 伊勢真樹*2, 西原一嘉*3, 東山篤規*4
大学・機関名 *1 大阪労災病院, *2 川崎医科大学, *3 大阪電気通信大学, *4 大阪府立大学

キーワード

膝前十字靭帯損傷電気刺激リハビリテーション歩行中の膝折れ