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生物学コースの松本卓也助教を含む研究グループが、チンパンジーの瞬時心拍間隔を非接触で測定することに成功しました。

2023年10月18日
【研究成果のポイント】
・麻酔下のチンパンジーの瞬時心拍間隔を、ミリ波レーダ技術を用いて接触せずに高精度で測定することに成功しました。
・ミリ波レーダによる瞬時心拍間隔測定は、ヒトはもちろん、さまざまな動物を対象とした研究が進んでいますが、チンパンジーなどの類人猿に応用されたのは初めてです。
・ヒト以外の動物のバイタル情報が非接触計測できれば、動物にとって負担の大きいセンサ等の装着をせず、野生動物および飼育動物の健康・心理状態を把握できる重要なツールとしての活躍が期待できます。


【概要】
京都大学大学院工学研究科修士課程学生の岩田慈樹さん、京都大学大学院工学研究科の阪本卓也・教授、信州大学理学部生物学コースの松本卓也・助教、京都大学野生動物研究センターの平田聡・教授は、ミリ波レーダを用いてチンパンジーの瞬時心拍間隔を、接触せずに測定することに成功しました。ミリ波レーダ技術を用いた瞬時心拍間隔を非接触かつ高精度に測定する研究は、ヒト以外に愛玩動物や家畜を対象とした報告が多くありますが、チンパンジーなどの類人猿を対象にした報告はありませんでした。この研究では、ミリ波レーダを用いてヒトおよびチンパンジーを非接触で測定し、新たに開発した手法により瞬時心拍間隔を推定したところ、標準的に用いられる心電計による測定値と高い精度で一致し、チンパンジーの瞬時心拍間隔を非接触かつ高精度で計測できることがわかりました。
【論文タイトルと著者】
タイトル:Noncontact Measurement of Heartbeat of Humans and Chimpanzees Using Millimeter-Wave Radar with Topology Method
著者:Itsuki Iwata, Takuya Sakamoto, Takuya Matsumoto, and Satoshi Hirata
掲載誌:IEEE Sensors Letters
DOI:10.1109/LSENS.2023.3322287
リンク:https://ieeexplore.ieee.org/document/10272666


【プレスリリース本文】
チンパンジーの瞬時心拍間隔を非接触で測定することに成功 ミリ波レーダを用いた非接触バイタル測定技術の確立へ

【関連リンク】
(2022年8月9日)生物学コース松本卓也助教を代表とする研究グループが飼育ウマの呼吸数を非接触で測定することに成功しました。
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