化学コース 物理化学分野

分子の世界に挑む

物理化学分野とは

物理化学はさまざまな化学現象をモデル化し、精密な機器測定や数式の力を借りてその本質を解き明かそうとする学問です。近年、物質科学はめざましく発展しており、新しい化学物質や化学現象が私たちの生活の中で利用されています。それらの性質や効率を決める重要な現象の多くが、物質と物質が接する「界面」にあるわずか数分子分の厚さの領域で生じています。
私たちは、新しい測定法を開発してこの界面で生じている分子現象を理解し、また磁場をはじめとする外場を利用して界面や物質内部での現象を制御し、新しい現象や物質を見出すことを目指しています。

極微小空間中の分子の挙動を探る

物質によっては界面は折りたたまれ、分子数個分の微小空間=細孔を形成しています。私たちはX線や赤外吸収を用いた測定法と、計算科学の適用によって、その内部に捉えられた分子のふるまいを理解し、蓄電池や有害物質除去の効率化を試みています。

磁場の中での物づくりと、物の性質や生命への磁場の影響

磁場は物質透過性のため物質の表面から深部まで同じように磁場効果を及ぼすことができる、極めてやさしく、クリーンなエネルギーです。私たちは磁場や光を利用した新規物質の開発や、物性制御、外場と界面物性の関係の理解を進め、新しい「磁気科学」を確立することを目指しています。

ピックアップアイテム

モンキーレンチ

窒素ボンベをつけたりはずしたり、真空チェンバーを閉めたりと大活躍!
卒業生に「私は試験管を振っているよりモンキーレンチを持っている時間の方が長かったです。。」と言わせた逸品だよ。
この分野の教員紹介

飯山 拓

全ての物質には「表面」が存在し、その近傍のわずか数分子分の範囲で起こることが、様々な現象を支配しています。それを「見てきたかのように」理解したいと考えています。

浜崎 亜富

それぞれの分野を学ぶことが目的だと思っていた方は,いま一度身の回りの自然に目を向けてみてください.まだまだいろんな疑問に満ちているはずです

二村 竜祐

「ナノ空間」と、そこに吸着した「分子集団」が組み合わされることで初めて生じる新たな機能を見出し、有効に利用することを目指しています。
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