生物学コース 生殖生物学分野

生殖生物学分野とは

オスとメスという性に依存する特徴は生殖巣の形成時期という発生の非常に早い段階で形作られ始めます。メダカには研究のために多くの系統がつくられ、さらにメダカ属には多くの近縁種がいます。この最初期の精巣・卵巣形成過程は一見するとこれらの間でよく似ています。しかし、この過程に、例えば性転換を誘導するなどして人為的に介入すると、種間や系統間で反応に大きな違いが現れてきます。つまり、よく似てはいてもその裏で働いている仕組みは異なるようなのです。さて、何が違っているのでしょうか。また発生・成長が進み性成熟に伴ってオス、メスどちらかにだけ現れてくる特徴を二次性徴と呼びます。メダカの雄では、尻びれと背びれの形態が二次性徴として有名ですが、もう一つ古くから指摘されてきた二次性徴に、雄独特な歯があります。しかし、1966年の記載以降、この特徴についてはまったく調べられておらず、その形成過程や生殖活動での役割はまったく不明です。近縁種も含めて、この雄の歯についても研究を始めています。
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