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ご挨拶

ご挨拶

 

04_教室紹介_ご挨拶.jpg信州大学医学部 産科婦人科学教室 教授

塩沢丹里



 皆さんこんにちは。私たちのホームページにアクセスしていただき、ありがとうございます。

  産婦人科学が末永く女性の健康増進に貢献し続けるためには、ひとりでも多くの新人に入局してもらうことが大事です。新臨床研修制度によって市中病院で研修をする医師が増えてきたなかで、私は大学とは医師がそれぞれの高い志を持って最高の技術と知識をめざして自らを鍛える場所であると位置づけております。

 大学で重要なのは、やはり高度な診療と研究であります。診療におきましては、信州大学産婦人科は、周産期や婦人科部門において重症患者を中心に非常に多くの患者さんを治療してきた実績を有し、地域医療の中核に相応しい貢献をしてきたと自負しております。この診療レベルをさらに高めるために、この7月から、より多くの医師が柔軟に診療に参画できる病棟体制に変更いたしました。周産期領域ではハイリスク妊婦に対する救急部やICU管理、また放射線医学を含む集学的な診療に多くの医師が直接関与することによって、大学ならではの高度先進医療を学ぶことができるシステムにしました。婦人科領域では、従来までは広汎子宮全摘や傍大動脈リンパ節廓清といった拡大手術は主に教授が執刀しておりましたが、今後はどんどん若手に執刀してもらう予定ですし、腹腔鏡を用いた悪性腫瘍手術にも積極的に取り組みたいと考えております。加えて近年、産婦人科学領域でのsubspecialityとしての周産期専門医、婦人科腫瘍専門医、不妊症専門医、腹腔鏡専門医などの諸制度が次々と設立され、より高度な診療を体系的に修得することの社会的必要性が認識されてまいりました。新病棟体制は専門医を取得るのためにも非常に有効であると考えております。私は、このような体制を土台に、各教室員の専門性を考慮したキャリアパスを柔軟に設計し、各自がそのプログラムを消化していくことで、自然に高い専門性を身につけることができるようにしたいと考えております。 信州大学産婦人科は県下に多くの関連病院を有しております。私は長野県の周産期医療のグランドデザインを再検討して適切な集約化と効率化をはかり、関連病院に勤務されている先生方のQOLの向上をはかりたいと考えております。また以前より信州大学産婦人科は県内の各関連病院と良好な関係を築いてきましたが、今後はこれをさらに緊密化し、各人が大学で鍛えた高い技術をおおいに発揮してもらうことによって地域医療に貢献してもらいたいと考えております。

 一方、研究におきましては、我々の教室は婦人科腫瘍領域を中心に内外に高い評価をうけてまいりましたが、今後は子宮癌や卵巣癌の発生機構や進展機構に関する研究をさらに発展させ、何とか臨床応用までもっていきたいと考えております。一方、周産期分野では当教室には岩井教授時代から続く妊娠高血圧症候群研究の歴史があります。私は新たに、中毒症妊婦にしばしば発生する胎盤早期剥離の予知の研究を立ち上げたいと考えております。  また重要なニュースとして、平成21年度から新たな初期臨床研修プログラムとして信州大学産婦人科重点コースがスタートします。このコースですと卒後2年間のうちで最大18ヶ月産婦人科を選択することができ、短期間で非常に充実した研修が可能となります。産婦人科医として独り立ちできるのが早くなりますので、単に技術習得や経済面のみならず、大学院進学や留学の際にも大きなメリットになります。将来産婦人科を考えている方には極めて有効なコースですので、是非ご検討いただければと考えております。

 最後に、我々の教室のもっとも大きな特徴は、いつも学生さんに言われることですが、教室のムードが大変明るくてよいということ(だそう)です。確かに、日々の勤務はもしかしたら少し忙しい面もあるかもしれませんが、みんなで力を合わせてワイワイガヤガヤ仲良くやっております。また、ナイトライフを充実させるイベントにも事欠きません。少しでも産婦人科に興味のある方、あるいはどの科を選ぼうか迷っている方に是非我々の仲間に加わっていただきたいと思います。