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卒業生からのメッセージ

卒業生からのメッセージ

母校60周年に寄せて

投稿者名 熊本県民(推定) | 投稿日 09年02月08日 | 人文学部 平成16年卒

母校60周年に寄せて

母校60周年おめでとうございます。僕はあまり活発な生徒ではありませんでしたが、何よりも母校が60周年を迎えるのは嬉しいことです。僕は今人生の休養中で、次の就職まで少し時間があるので、ブログ論壇だかなんだか良くわからないところでうろうろしたり、また同人ゲームなどを作ったりして大赤字を出したりしているのですが、明らかにこの信州大学で考えた事が僕の基礎になっていることは否めません。また同時に、信州大学の提供してくれる教育について僕が満足できなかったことも事実です。僕は人文学部卒ですが、柄谷行人や東浩紀などについて会話している人を少なくとも学部生では見たことがありませんでした。あるいは僕の知らないところでそういう重みは積み重なっていたのかもしれませんが、それは同時に僕ら世代での課題でもあったと思います。果たして僕らは学生時代学や思想についての深刻な反省をしていたかどうか。正直今生きている時間の方がはるかに考えている気がするし、またやはりあの時分僕らは自分に甘かったと思う。在校生の方々に言いたいのは、肥大した自意識は若者の特権です。それは誇って良い。しかしその肥大した自意識のままタコツボのような、他大学から隔離された信州大学のような場所にいると自分の万能感が拡張されかねません。常に自分の不足を自覚し、その不足を自分で補う事を意識して下さい。ぜひ自分から誇りを持って先人の残した多大な思想に触れて行って下さい。