8月18日~9月4日にかけて、17回の主LED点灯実験(第20回~36回)を、モールス又はFSK変調で行いました。天候に恵まれずLED光を確認したという報告はありませんでした(各地で大きな災害が発生しました。被災された方々には心からお見舞い申し上げます)。一度も観測されなかったという原因として、南行パス(北西から南東に移動)は日本列島を横断する形となり、可視地域が狭く天候に左右されやすい事、及び姿勢制御は磁気トルカによる沿磁力線制御ですが、1~2分で1回転していると思われ、コマのような首ふり運動が起こり、可視予想地域からずれている、と考えられます。

  • 第20回LED点灯実験(8月18日午前1時台のパス)。可視地域は中部地方。事前タイマーセット。FSK変調による点灯(約20秒間点灯、その後約10秒間休止の パターンの繰り返えし)。点灯開始は午前1時29分頃、終了は1時34分頃。
  • 第21回LED点灯実験(8月19日午前0時台のパス)。可視地域は北海道東部。事前タイマーセット。FSK変調。午前0時19分50秒頃に点灯。
  • 第22回LED点灯実験(8月20日午前0時台のパス)。可視地域は中部・関東地方。事前タイマーセット。FSK変調。
  • 第23回LED点灯実験(8月21日午前1時台のパス)。可視地域は九州地方。事前タイマーセット。モールス。
  • 第24回LED点灯実験(8月21日午後11時台のパス)。可視地域は東北地方。事前タイマーセット。モールス。
  • 第25回LED点灯実験(8月23日午前0時台のパス)。可視地域は中国・四国地方。事前タイマーセット。モールス。
  • 第26回LED点灯実験(8月23日午後11時台のパス)。可視地域は東北北部から北海道南部地方。リアルタイムコマンド。モールス。午後11時13分30秒頃に点灯(可視時間後半)。
  • 第27回LED点灯実験(8月24日午後11時台のパス)。可視地域は関西地方。事前タイマーセット。モールス。
  • 第28回LED点灯実験(8月25日午後10時台のパス)。可視地域は北海道。前日の実験(第27回)後、バッテリ電圧低下によりモードが1から3に自動移行。リアルタイムコマンドによりモード1に変更。モールス。午後10時27分30秒頃点灯(可視時間終了間際)。
  • 第29回LED点灯実験(8月26日午後10時台のパス)。可視地域は中部地方。事前タイマーセット。モールス。
  • 第30回LED点灯実験(8月28日午後10時台のパス)。可視地域は関東地方。事前タイマーセット。モールス。「ぎんれい」と同時に打ち上げられた「TeikyoSat-3」開発の帝京大学の学生の協力を得て観測が行われたが、当夜も天候に恵まれずLED光が確認できませんでした。
  • 第31回LED点灯実験(8月29日午後10時台のパス)。可視地域は九州北部から中国・四国西部地方。コマンド不通により点灯指令が届かず非点灯。
  • 第32回LED点灯実験(8月30日午後9時台のパス)。可視地域は東北地方。事前タイマーセット。モールス。
  • 第33回LED点灯実験(8月31日午後9時台のパス)。可視地域は中国・四国地方。事前タイマーセット。モールス。
  • 第34回LED点灯実験(9月1日午後8時台のパス)。可視地域は北海道。事前タイマーセット。モールス。旭川市で観測(天候は晴れ)。LED光は確認できず。
  • 第35回LED点灯実験(9月3日午後7時台のパス)。可視地域は北海道東部。事前タイマーセット。FSK変調。陸別町銀河の森天文台115㎝の大型望遠鏡(「りくり」)を使用して、FSK変調されたLED光をフォトダイオードで受光し、その強度を測定(スペクトルアナライザ)予定であったが、夕方から雲に覆われて観測できず。可視光通信実験を行うための事前実験。
  • 第36回LED点灯実験(9月4日午後7時台のパス)。可視地域は関東地方。事前タイマーセット。モールス。千葉県南房総市にて鈴木様が観測に協力(写真撮影)。写真からは残念ながら「ぎんれい」からのLED光を確認することができませんでした。