水中トレッドミルを用いた水中歩行運動時の粘性抵抗と水位の変化がエネルギー代謝量へ与える影響
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.14 Vol.14】
水中粘性歩行運動における水位の違いが運動強度設定の負荷となり,同時に運動処方への活用が可能かどうかを検討した.水中歩行運動は水中トレッドミルを用いて行った.粘性抵抗は水溶性カセロースェーテル(470cps)を1%濃度で水道水に溶かすことにより高めた.歩行速度は4km・h⁻¹(15分間),水温は30℃,水位は腰部と膝関節部とした.対照条件として陸上でのトレッドミル歩行および水道水での同水位での水中歩行を行った.
運動開始後5分における酸素摂取量は,粘性水における膝関節の高さ,水道水における膝関節の高さ,粘性水における腰部の高さ,水道水における腰部の高さの順に多かった.これらの酸素摂取量を粘性と水位を因子とした二元配置分散分析法で比較した.粘性,水位の両因子で比較した場合,酸素摂取量に有意なばらつきの違いが見られた.このことは粘性抵抗や水位が水中歩行運動中のエネルギー代謝量の変化に影響を与えることを示唆している.同時に水の粘性や水位が運動強度設定の要因となり得ることが示された.
「デサントスポーツ科学」第14巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
運動開始後5分における酸素摂取量は,粘性水における膝関節の高さ,水道水における膝関節の高さ,粘性水における腰部の高さ,水道水における腰部の高さの順に多かった.これらの酸素摂取量を粘性と水位を因子とした二元配置分散分析法で比較した.粘性,水位の両因子で比較した場合,酸素摂取量に有意なばらつきの違いが見られた.このことは粘性抵抗や水位が水中歩行運動中のエネルギー代謝量の変化に影響を与えることを示唆している.同時に水の粘性や水位が運動強度設定の要因となり得ることが示された.
「デサントスポーツ科学」第14巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 小野寺昇, 宮地元彦, 木村一彦, 米谷正造, 中村由美子 |
---|---|
大学・機関名 | 川崎医療福祉大学 |
キーワード