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研究・社会貢献

産学連携

市場ニーズからのアプローチが、イノベーションを生み出す


杉原 伸宏 教授
産学官連携推進本部 教授 杉原 伸宏

 ものづくり大国・長野の歴史は、明治期の製糸業から始まりました。戦後には精密機械工業のメッカとなり、その技術は電子・情報産業へと受け継がれ、今後は、25兆円規模の市場といわれるメディカル関連機器産業への進出が喫緊の課題といわれています。しかし、「研究開発が難しい」「薬事法のクリアが大変」「リスクが大きい」などと考え、次世代成長産業であるメディカル関連機器産業への進出に二の足を踏む企業が多いのが現状なのです。

 地域企業等のメディカル関連機器産業への進出を加速するためには、関連分野の正確な情報を把握し、非臨床研究から実用化に至るまでの一連の流れをトータルでサポートする体制が必要となります。信州大学は1990年代初頭からメディカル関連機器領域での産学官連携に取り組んできており、2010年、これまでの支援ノウハウを発展させ、「信州メディカルシーズ育成拠点」 を開設しました。48種の医学用解析装置を企業に開放して共同研究をサポートするほか、メディカル関連機器の実用化までの総合支援まで行う、地域のイノベーション創出のための中核拠点です。信州大学医学部や附属病院、そして地域の医療機関と強固なつながりを持っていますので、実際に医療に従事する医師・看護師などの現場サイドから開発ニーズを発掘することができます。信州大学ほど多くの診療科の先生が協力してくれるところは、少ないのではないでしょうか。そして、薬事法や医療倫理にも詳しいコーディネーターが、企業との橋渡しを担います。


メディカル展開センター
 従来のように、大学が有する研究シーズを企業に向けてアウトプットするだけでは、なかなかイノベーションは起きません。市場のニーズを的確に把握し、そこからバックキャストして、大学の研究シーズに結び付けていくことが必要になってくるのです。2013年4月、信州大学医学部・附属病院に隣接する敷地内に「信州地域技術メディカル展開センター」がオープンしました。ものづくり企業と医療従事者が、ひとつ屋根の下で常時連携できるレンタル研究室を多数整備した施設です。医療従事者からのニーズの吸い上げから、研究開発されたメディカル関連機器の有効性や安全性の評価、臨床研究、学会や医療機関ネットワークを駆使した販売チャンネルの確保といった実用化に至るまでの一連の流れを、隣接したエリアで行うことができる画期的な施設です。

 企業はそれぞれが得意技術を持っています。それをメディカル関連機器分野に展開したいとお思いでしたら、医療現場ニーズとのマッチングから研究開発まで、サポート体制が充実している信州大学にぜひご相談ください。また、医療の進歩のための研究に興味があるという医療従事者の方も、信州大学医学部附属病院にぜひお越しください。市場ニーズを見据えた産学官連携に実績のある「信州メディカルシーズ育成拠点」なら、メディカル産業に革新をもたらすことができるでしょう。

さらに詳しくは、
信州メディカルシーズ育成拠点のページをご覧ください。 専用サイト