活動報告

「多職種協働・連携の第一歩」を開催しました。

本日、「多職種協働・連携の第一歩」と題して大学生の皆さんを対象としたワークショップを開催しました。長野大学社会福祉学部から21名(3、4年生)、信州大学経法学部から11名(3年生)、信州大学医学部医学科から11名(3年生)の学生の皆さんの参加がありました。

以下がプログラムです。


☆講演

・「臨床現場での協働の実際と問題」

伊豆保健医療センター地域ケア部部長 北澤彰浩 先生

・「社会福祉士の役割」

信州大学医学部附属病院患者サポートセンター 鮎沢真悠さん

☆インフォームド・コンセントをテーマとした事例の検討

☆全体発表会


以下が参加学生の感想の抜粋です。


・普段経済の勉強をしている自分には医療の場については新鮮なものが多く、学びになることがたくさんあった。特に終末医療の場においてその人らしく生きるために、病気を治すことを優先するのではなく、その人の選択を優先するとういうこと、また、その意思を汲み取るために多職種の人が連携してカンファレンスを行ったりしていることは印象に残った。

・今回の講話の中で特に印象的だったのは、「人は相手によって話せることと話せないことがある」という点である。MSWは、病院の中では比較的相談をされやすい立場になると思う。しかし、その立場であってもクライアントが本当の気持ちを全て話してくれるわけではないのだと気付かされた。話してもらうには信頼関係を気づくための自分の努力が必要だと思った。また「自分に話してくれたことだけではないかもしれない」と他の専門職から話を聞いたり、時には仲の良い患者さんなどから話を聞いたりすることも情報収集の方法だと考える。チーム医療の必要性を改めて確認することができた。

・ワーカー、医者、看護師、セラピストなど学生時代からこういった合同セミナーがあれば、どこにいても多職種連携が当たり前として、患者・家族を支援していけると思う。もっと全国に広め、学ぶべきものとして取り入れるべきだと思った。今回の事例は、誰が見ても医師が悪いというふうになってしまうものだったが、病院の機能やその時の忙しさ、またはそもそもの人柄にもよると思うので、どんな人でもどのような場面でも、患者・家族と関わる際に最低限守るべきものを、規則として作るのもいいと思った。色々な職種の人と話したけど、ぶつかることもなく濃い話ができたと思う。

・自分の班に関して言えば、自分は医学部であるが故に「お医者さんが患者さんの声に気付ければよかったんじゃないか」と思ってしまっていた部分があったのだが、社会福祉学部の方は、「ワーカーさんが出てくればもっとより良い支援ができるのではないか」という意見を出してくださったり、また、経法学部の方は、「印鑑が怖い。印鑑を押すまでの制度を変えていけばより良いICが行えるのではないか」という意見があり、学部によって特色が出ることを強く実感した。また振り返ってみると、自分が持っていた「医者がなんとかすればよかった」という考えは多職種協働に反している考え方だったと反省しており、ほかの職種も合わせた全体で物事を考え患者さんに医療を提供することが大切なんだと気づきを得ることができたと同時に、他の職種に委ねる勇気を持つことが大切なんだと実感した。