活動報告

自主研究演習レクチャー②「医療の場のコミュニケーション」

当教室に配属(自主研究演習)の3年生6名を対象とした6月14日の第2回目のレクチャーでは、日下隼人先生に「医療の場のコミュニケーション」と題してお話いただきました。

以下が、学生の感想の抜粋です。

・医師と患者さんとのコミュニケーションは特別なやり方があるのだと思っていましたが、日常的な人と人と  のコミュニケーションと同じなのだとわかりました。患者さんに対して必要なのは親しみよりもまず先に敬意なのだと感じました。そこを混同しないように気をつけようと思いました。

・医療でのコミュニケーションは、日常生活でのものと似ているが、自分が患者として病院へ行った時、それがしっかりと行えている医師は少ないと思った。普段から、礼儀正しく、話をちゃんと聴き、分かりやすく説明するということを意識して、当たり前にできるようにしたいと思う。また、インフォームドコンセントの、納得と同意という解釈が印象的だった。ただ同意を得るだけでなく、そこまでのプロセスが大切だと思った。患者への敬意と親しさを忘れずに、患者さんが安心して医療を受けられるような環境を整えていけるようにしたい。


・今回は日下先生の、医療の場のコミュニケーションについてのレクチャーを受けた。まず日下先生は大前提として医療の場のコミュニケーションとはいっても、本質は人と人とのコミュニケーションであるという前置きをした後に、身だしなみ、所作そして患者さんのお話の聞き方などの細かい部分についてお話ししてくださった。先生のお話の中で最も印象的だったのは、患者理解ができなくても患者さんのそばにいてあげる、共感的態度を持ってコミュニケーションを取るというお話である。先生のお話の中にもあったように、患者さんは何よりも良い医療者に会いたいと思っていて、そしてそんな医療者に話を聞いてもらいたいと思っているであろう。私は人の話を聞く上で、自分が何かアドバイスをするよりは、ただ言いたいことをひたすら言ってもらってそれを聞く方がその人にとっての不安が消えて気分が晴れやかになるのではないかと思う。実際に、知り合いにもうつのような状態になってしまった友人を持つ人がいて、いろいろアドバイスをしても良くならなかったが、不安に思っていることを打ち明けてもらうことで気持ちが楽になったと言われたという話を聞いたことがああり、まさにこのようなコミュニケーションの延長線上に患者さんとのコミュニケーションがあるのだと思った。今回学んだコミュニケーション論は、自分の友人などとのコミュニケーションでも大事なことだと思うので、様々な交流の中でその能力を深めていきたいと思った。


・医療の場のコミュニケーションは専門性を持っていて特段難しいものというのが今までの医療の場のコミュニケーションに対する印象だった。しかし、今回の講義を聞いて、我々が普段している人と人とのコミュニケーションと基本的になんら変わりはないということが分かった。しかし、そのコミュニケーションの相手がみな不安を抱えていたり心身のどこかが万全でなかったりするという点で、普段ついしてしまってる誤った態度を医療者は正しく、あたたかく改善し、患者さんと接しなければいけない。その中で、相手の話を聞く態度や自分たちの話をする姿勢など、細かい点を学ぶことが出来た。私自身もしてしまっている良くない所作や納得した方法を今後活用していきたい。


・相手への敬意が何よりも大切という当たり前のことだと考えがちだが、だからこそないがしろにせず常に意識して敬意を持つことが大事なのかなと思いました。また、正確さと分かりやすさは相反することが多いが、場合によっては分かりやすさを重視する方がよかったり、医師は最悪の地点から、患者は無病息災の地点から事態を見ているというお話が目から鱗の発見でした。


・日下先生から主に患者さんとの接し方や具体的にどのような点を大事にしているかについて学んだ。コミュニケーションをうまくとるためにも1.礼儀正しく挨拶(敬語)、2.話を聞く、3.わかりやすい言葉で説明するといった3点が重要なポイントであった。また後半ではインフォームドコンセントの話や患者理解について話してくださった。将来医師になったときは、コミュニケーションをあまり難しく考えすぎず、普段通りのコミュニケーションでいいが、敬意や丁寧さを忘れないことが大事なのだと感じた。