活動報告

2021「地域医療」(医学科3年生)講義まとめ

昨年度中止となった、医学科3年生を対象とした「地域医療」の授業が、4月7日、14日、21日、28日とそれぞれ、信州大学医学部附属病院総合診療科特任教授 関口健二 先生、JA長野厚生連佐久総合病院副院長 北澤彰浩 先生、諏訪中央病院総合診療科 水間悟氏 先生、市立大町総合病院副院長 高木 哲 先生を講師にお迎えして行われました。

以下が4回の授業の感想の抜粋です。


・地域医療という共通のテーマではあったが、毎回先生ごとにエピソードや考える視点が異なり興味深かった。どの先生も色々なことをよく知っていて、方法は違っても自分の目指す医療を実現しようとしているところが本当に尊敬できると感じた。

・このような心理的な面でも成長できる授業は息抜きにも原点を見返すにもいいのでありがたいです。


・自分がどんな医師になりたいのか、考えさせられる授業だった。病気を治すことだけでなく、患者さんの心の面も考えられるよう、学生である今から、人の気持ちの分かる人間になれるよう成長していきたいと感じた。


・専門性を否定するわけでは無く、地域に根ざす中小病院として総合的な診療ができる、総合的な視点が求められるのだと知りました。また謙虚と敬意を忘れずに学んでいきたいです。


・地域医療に対する考え方が大きく変わりました。今まで地域医療はへき地の小さい病院で行う医療なのかなと思っていましたが、地域医療こそが医療の基盤であるということに気づきました。また患者さんと近い関係を築けるという点に魅力を感じました。


・地域医療という特別な診療科があるわけでもなく、ジェネラリストという特別な医師がいるわけでもなく、どんな医師であっても患者さんや地域のことを主体に考えていくことが大事なのだとわかりました。


・どれも貴重なお話を聞けて、自身の将来医師としてどのように過ごしていくべきかを考えるとてもいい機会になりました。地域医療を「地域医療」という言葉で片付けるのはとても簡単なことですが、その実情をしり、実際に行動していくのはとても難しいことです。しかし、そんな難しい問題にどのように取り組み、どのような考えで動き、どのように地域に働きかけているのかを今回の4回の講義で知ることができました。まだまだ医師として未熟でスタートラインにも立てていない状況ですが、将来の医師像が少し見えた気がします。ありがとうございました。


・地域医療と言葉を聞くと、何か特別なもので個人的にはいいイメージでありませんでした。先生方の授業4回の授業で、それぞれの先生が自ら選択し目のまえにある環境で患者さんのために働くお話をきいて、ひとりの人としてどのように患者さんと関わっていくのかという問題のほうが重要であって地域医療というのはそれに付随するだけだと思いました。医師という職業は人間性が色濃くでることが学べる機会であったと思います。


・長野県の医療に貢献することの難しさをある程度理解できた。長野で働くには少し勇気が必要そう。


・4回の授業を通じて患者に寄り添うことが重要であることに気付かされた。


・地域医療に従事している先生方のリアルな声を聞くことができて、自分の将来なりたい医師像をより想像しやすくなった。


・地域医療とは外科、内科、小児科、といった医療の専門分野の中の一つで、病院とは切り離されたものであり、"専門性"の対極にあるものだと考えていました。またその医療は、地方の人口の少ないところの在宅を中心にした医療というイメージを持っていました。しかし4回の先生方の講義を聴いて、地域医療とはあらゆる地域全体で行われているものであり、地域医療の中に病院といった医療施設があること、また自身の患者さんとの向き合い方で、どのような場所にいたとして地域医療は実践できるということを学びました。


・どの回も素晴らしい講演を拝聴させていただき、とても貴重な体験ができました。地域医療には、医師が住民と医療の架け橋になることが大切なのだ、と強く感じました。医師が架け橋になるために必要なことは、人を理解し、謙虚であることだ、と考えます。それは途方もなく大変なことかもしれないけど、しかし、だからこそ私は、一生をかけて目指していける心構えだと思いました。