長野県医学生修学資金貸与の皆さんへお知らせ

「2023年8月27日夏季交流会」が開催されました

2023年8月27日(日)に、長野県医学生修学資金貸与学生・医師を対象に、信州大学松本キャンパス旭総合研究棟で夏季交流会を開催しました。

午前プログラムの講演会では、一般社団法人生活互助支援の会代表理事の美齊津康弘さんを講師にお迎えし「ヤングケアラーと助け合い」と題して、ご自身のヤングケアラーとしての体験と心情、現在のヤングケアラーの実情、ご自身のその後の歩み、ヤングケアラーを支援するために一番大切なこと、助け合いの広げ方、SOSを発信しやすい「仕組み」、そして現在の活動についてお話しいただきました。

以下が参加者の感想の抜粋です。

・ヤングケアラーについて、最近ではその単語自体を聞くことは多くなっていたけれど実際にその人たちに対してどのような手助けをすればいいのかを知らなかったので知れてよかったです。

・子供というのは気も遣っているし、よく考えていて、周りに助けを求められないのはとても共感します。ヤングケアラーにせよ、孤独を感じている子供に気づいてあげること、なにか一言かけてあげることというのは本当に大事なことだと思いました。また、美齊津さんの行動力に感銘を受けました。素晴らしいご講演ありがとうございました。

・ヤングケアラーに対する支援は介護を肩代わりして物理的に時間を作ってあげることくらいしかできないと思っていたけれど、存在に気づいて声をかける、いつでも助けを求められる存在になるだけでも支えになることがわかりました。

・美齊津さんのお話を聞いて、助けを求める難しさ、助けを求めていることに気づく難しさを感じることができた。普通、小学生の子供が親の世話をしなければいけない状況であると周りが気づいて当然だと思っていたが、本人もSOSを出せない、周りに気づかせないようにしていることもあるのだと知った。また、ただ困っていることを解消することだけが助けなのではなく、些細な言葉がけや気遣いが困っている人をすごく助けているのだとわかった。

・私は、医師は、その「穴に入っている」子供や、これからその穴に入ろうとする子供の存在に最も気が付きやすい立場であり、それこそ「見つけ出す」責任を最も伴っているのではないかと感じた。なぜなら、アルコールや薬物依存、身体/精神障害、その他様々な病気を実際に診断しているのが医師であり、治療方針や入院形態を決める際に、配慮すべき要素として家族構成や住居状況の確認をしているはずだからだ。一般的な支援団体がヤングケアラーらしき家庭の個人情報を何とか入手して探し出すよりも、医療現場における少しの+αの配慮の方がはるかに多くの発見につながるはずだ。ヤングケアラーになりそうな状況を予測した際、医師は、子供が孤独に介護をする状況を未然に防ぐための、「つながりづくり」をすべきだ。具体的には、社会福祉士やケアマネージャー、その他信頼できるコミュニティなどへの紹介ができればよいと思う。美斉津先生のお話によると、今、ヤングケアラーを見つけ出せないことが一番の問題だということなので、その「見つけ出せさえすれば支援につなげられるコミュニティ」が、最も「見つけ出しやすい」立場にいる、地域の病院、医師と連携することさえできれば、ヤングケアラーの問題はもっと解決に転じていくのではないかと思った。