これまでの経緯
信州大学中島・酒匂研究室では2009年頃より森林観測とLEDによる可視光通信をミッションとする、50cm立方の衛星「こもれび」の検討を開始しました。 我々の所属する信州大学が立地する長野県には森林が豊富に存在します。これらの森林を人工衛星を用いて宇宙空間から観測することにより、効率的に調査・管理することができると考えました。
しかし、観測で得られる画像データのデータ容量は膨大なものになります。得られたデータをすばやく地上に伝送するには既存の電波通信ではなく、高速伝送が可能な新しい通信方式が必要となります。そこで、当研究室が着目したのがLEDによる可視光通信です。LEDは消費電力が小さく、高周波応答特性に優れており、低消費電力で高速通信を実現するのに適したデバイスだと考えています。
「こもれび」の前段階として、LED可視光通信の実験を行う衛星が現在開発している「ShindaiSat」です。ShindaiSatによりLEDによる可視光通信技術が確立されれば、様々な分野での応用が期待されます。また、信州大学と信濃毎日新聞社の共催によるShindaiSatの愛称の公募が行われていましたが、2013年元旦に「ぎんれい」に決定しました。
中島・酒匂研究室は2013年4月1日より「ぎんれい」プロジェクトチームとなりました。