お知らせ・報告

20171113中国語サロン 黒のノーベル賞作家

上:本日の御茶請けであるミカン・瓜子・ベトナムのピーナツ菓子 下:瓜子を食べた後の殻(終了後はきちんと片づけます)

この日の中国語サロンは、学生、院生、参加いただいているネイティブ非常勤講師の先生方等、全部で9人参加でした。

中国人の名付けが話題となり、“乳名”=幼名として“狗蛋”=「犬の卵」や“狗剩”=「犬の食べ残し」などのような一見人間扱いしていないひどい意味合いのものがあるが、これは生まれた子供が取るに足らない存在だと名付けることで、神様に連れて行かれる即ち亡くなることを防ぐためだと説明があり、英文学専攻のK君は“蛋”って卵のことなんですかと面白がっていました。日本ではスーパーの売り場などで「卵」「玉子」表記が当たり前ですが、中国語では“鸡蛋”=「ニワトリの卵」、“鸭蛋”=「アヒルの卵」、“皮蛋”=「ピータン」のように全て“蛋”を用います。交換留学生W君が「日本語の『卵』だと、“虫卵”のように、殻のないものという感じがします」と、その感覚を教えてくれました。但し“虫蛋”という言い方もあるので、“蛋”と“卵”の境界は人それぞれの感覚によるようです。
またW君が、中国のノーベル賞作家・莫言の小説≪蛙≫冒頭で見られるように、体の一部を表す言葉で子供の名付けをすることがあると紹介してくれました。
莫言≪蛙≫ 第一部 第一章より引用:
先生,我们那地方,曾有一个古老的风气,生下孩子,好以身体部位和人体器官命名。譬如陈鼻、赵眼、吴大肠、孙肩……这风气因何而生,我没有研究,大约是那种以为“贱名者长生”的心理使然,亦或是母亲认为孩子是自己身上一块肉的心理演变。这风气如今已不流行,年轻的父母们,都不愿意以那样古怪的名字来称谓自己的孩子。我们那地方的孩子,如今也大都拥有了与香港、台湾、甚至与日本、韩国的电视连续剧中人物一样优雅而别致的名字。那些曾以人体器官或身体部位命名的孩子,也大都改成雅名,当然也有没改的,譬如陈耳,譬如陈眉。

そして「今年のノーベル賞作家で、誰だったっけ、黒の字がある…」「イシグロ・カズオ?」「そう、それです!」というやりとりも。日本では「カズオ・イシグロ」と全てカタカナ表記で報じられていますが、中国では漢字しかありませんから“石黑一雄”の表記で報道されているのです。名前をド忘れした際にその中の“黑”の字が脳裏に残っていて、漢字単位で記憶から浮かび上がってくるところが日本語と違った感覚があるように思われました。

◎中国語サロンは毎週月曜昼休み(12:10~13:00)、信大人文ホールの西側隅っこで開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

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