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イベント・公開講座詳細

イベント・公開講座

~10月14日(火) 平成20年度後期「土曜市民教養教室」 受講者募集期間延長

08年09月27日

平成 20年度後期 土曜市民教養教室

信州大学全学教育機構内に信州大学の教養教育の充実・発展に寄与することを目的に「信州大学の教養教育を考える会」を創設し、事業の一環として地域の皆 様を対象とした標記教室を前期に開講、盛況のうちに終了することができました。引き続き、後期も下記の5コースを開講致します。多くの皆様に興味をもって 頂ければ幸いです。
なお、まだ定員に余裕がありますので募集期間を延長いたします。
募集締切は平成20年10月14日(火)。各コース定員15名程度です。皆様のご応募をお待ちしております。


『博士の愛した数式』(小川洋子著)の中の数学を見てみよう
講師 高野 嘉寿彦 (信州大学全学教育機構教授)

第1回 10月18日 いろいろな数について
小説の中の博士は数(整数論)の専門家ですが、事故により80分しか記憶を維持することができません。事故以前の記憶はあり、数に対して鋭い感性を持っています。私たちが日頃より慣れ親しんでいる数(自然数)の中に隠された性質を家政婦さん・ルートと一緒に考えましょう。

第2回 11月15日 素数について
古くから人々の興味の対象となってきた素数について見ていきましょう。そこには美しい性質が見えてきます。まさに数の素(もと)です。

第3回 12月20日 完全数について
第4番目の完全数8128までは紀元前に知られていました。第5番目の完全数が発見されたのは1456年のことです。どうして約1500年もかかったのでしょうか。その難しさを見てみましょう。

第4回 1月24日 素数の分布について
素数が無限に存在することは紀元前300年頃に編集されたユークリッド原論で示されています。一見不規則に現れる素数、素数が全く存在しない大きな範囲も作れます。このような素数の分布についてお話します。

第5回 2月21日 フェルマーの最終定理について
ピタゴラスの定理において、指数を3以上の自然数に置き換えた方程式が整数解をもたないという予想がフェルマー最終定理として約350年間多くの数学者を悩ませた問題で、1995年にワイルズにより解決されました。これに関連した話題についてお話します。



我が父祖たちは如何に生きたか -日本人の生き方の歴史-
講師 坂本 保富 (信州大学全学教育機構教授)

第1回 10月18日 現代日本人の生き方の教育的な問題
-現今(ナウ)主義(イズム)と自己(ミー)主義(イズム)の生き方の氾濫-
現代日本の青少年には、今さえ良ければ(現今(ナウ)主義(イズム))、自分さえ良ければ(自己(ミー)主義(イズム))という狭隘(きょうあい)な生き 方が蔓延(まんえん)している。生き方の消費化、浪費化である。この教育的な責任は、昭和戦後の日本人が、父祖伝来の生き方を継承し伝達してこなかった結 果ではないのか。近世から現代に至る日本人の生き方の歴史を教育的な視座から探究することの意義を概観。

第2回 11月15日 前近代社会の生き方と生活教育
-知(ち)足(そく)按分(あんぶん)の教育と生き方-
明治の近代を迎える前の日本人は、自由も平等もない身分制社会の中で、身分や職分、性差に応じて己を誠実に生きてきた。「一人前」の人間を理想として生き た日本人の伝統的な生き方と教育を、具体的な生活や労働に表現された教育的資料を通して分析し、その現代的な意義を考察する。

第3回 12月20日 近代日本における立身出世の生き方
-国家に組み込まれた学歴主義の教育と生き方-
近世の身分制社会の呪縛から解放された明治以降の日本人は、「天は人の上に人を作らず」福沢諭吉「学問のすゝめ」)という自由と平等の旗の下で、頑張れば 誰でもが立身出世できるという幻想を抱いて、学校という階段を駆け上ろうとしてきた。学歴主義という新たな身分制度の光と影を分析し、その功罪を考察す る。

第4回 2月21日 昭和戦後における個人の解放
-自由・平等を理念とする人権尊重・個性尊重の教育幻想-
昭和戦後の日本人は、国家の呪縛や貧困の苦難から解放され、ひたすら経済的価値を求めて生きてきた。が、振り返ってみれば、家族を基本とする人間存在の基 盤が脆弱化(ぜいじゃくか)し、生き甲斐を喪失して悩み迷える戦後日本人の姿があった。経済発展を支えてきた戦後日本人の生き方の分析し、その問題点を検 証する。

第5回 3月21日 現代の迷妄を打破して生きる日本人の生き方
-自己が自己を教育して生きる生涯学習の人生を-
明治の夜明け以来、学歴主義、立身出世主義、国家主義、経済第一主義、個人主義、等々の幻想に振り回されてきた日本人。今、我々は、最も身近で大事な人間 である自分自身の人間回復をめざして、自分が自分を育み活かして人生を生き抜いていくためには、生涯学習の実践者とならねばならない。今、再び「天は自ら 助くる者を助く」(中村正直訳「西国立志編」)という名言を噛みしめ、その日常的な実践を己自身に課すべき時ではないか。



韓国文化
講師 延 鎮淑 (信州大学全学教育機構外国語准教授)

第1回 10月18日 写真で見る韓国
韓国の町並み、人々の暮らしを写真を通して紹介します。

第2回 11月15日 映像で見る韓国1
ソウルや地方で撮影した映像を通して、韓国文化を紹介します。

第3回 12月20日 映像で見る韓国2
第2回の続きとして、ソウルや地方で撮影した映像を通して、韓国文化を紹介します。

第4回 1月24日 音楽
韓国の伝統音楽やK-POPの世界を紹介します。

第5回 2月21日 健康に対する意識
韓国は健康に対する意識が高いです。それは料理、漢方薬、日常運動などによく現れています。それぞれの健康事情について紹介します。



『クマのプーさん』への旅
講師 近藤 富英 (信州大学全学教育機構教授)

人気者クマのプーさんの世界を旅します。原書に触れて楽しむとともに、作者A.A.ミルン(Alan Alexander Milne)の足跡や時代背景を辿ります。あわせてプーの舞台であるロンドンの南、サセックス州ハートフィールド(Hartfield)の魅力も紹介しま す。なお、原書はわかりやすく解説し英文の魅力を伝えます。

第1回 10月18日 お話の始まり
クリストファー・ロビンに連れられて2階からバタン・バタンと下りてきたぬいぐるみのクマのプーさんは、ハチミツを取りたくて黒雲になります。プーさんの お話の始まりです。作者A.A.ミルンの生い立ちについても概観し、さらにプーのいたというロンドン動物園もご紹介します。

第2回 11月15日 ウサギの家で身動きできなくなるお話
食いしん坊のプーさんがウサギの家で食べ過ぎて出口につまってしまうお話を英語で読んでみます。作者ミルンの作家活動とクリストファー・ロビンについても触れます。

第3回 12月20日 コブタといっしょにモモンガーをつかまえようとするお話
プーとコブタが不思議な動物の足跡を見つけて追跡するお話を原書で読んでみます。ミルンとプーさんの故郷であるハートフィールド(Hartfield)も紹介しながら、魔法の場所(The Enchanted Place)を地図で訪ねてみます。

第4回 1月24日 イーヨがしっぽをなくしたお話
ロバのイーヨがしっぽをなくし、プーさんは一生懸命に探しますが、見つかったのは思いがけない場所でした。プー橋(Pooh Bridge)でのあの有名な「棒投げ遊び」の紹介とその公式遊び方ブック(The official POOH CORNER RULES)も読んでみます。

第5回 2月21日 怪物ゾゾに会うお話
プーとコブタは、ゾゾを捕まえようと落とし穴をしかけますが、はたしてその正体は何だったのでしょう。クマのプーさんの魅力やミルンの言葉遊びについて考えるとともに、画家シェパードについてもご紹介します。


日本語教育入門
-言語学(音声・文法・語彙)と外国人に日本語を教える方法の初歩を学ぶ-
講師 上條 厚 (信州大学全学教育機構教授)

第1回 10月18日 自分の発音を振り返る
外国人に日本語を教えるためには、音声学に関する知識があった方がよい。音声(現実に発音され、聞かれる音)・音韻(頭で認識し、規格化された音)とは何か、自分自身の発音はどうなっているか等を考えながら、音声学の初歩を学ぶ。

第2回 12月20日 国語の文法を振り返る
文法について考える。日本人は普通に使うことでも、外国人には難しいことが多い。例えば、「読んでいる」と「来ている」の「ている」の表すことの違い、「やる」「くれる」「もらう」の違い等々。こうしたことを考えながら、文法の初歩を学ぶ。

第3回 1月24日 国語の語彙を考える
語彙についての考え方を学び、語の表す意味について考える。外国語とも対照して考える。例えば、牛・牛肉は英語で何と言う? 一月・二月は? この点、日・英どっちが合理的? こうしたことを考えながら、語彙についての初歩を学ぶ。

第4回 2月21日 日本語教授法の初歩を学ぶ(1)
外国人に日本語を教える方法について考える。外国語としての日本語で、何をどう教えるべきか等々。外国語教授法の一例として、オーディオ・リンガル・メソッドの実例を、漢語(中国語)・朝鮮語・ベトナム語のいずれかで行う。

第5回 3月21日 日本語教授法の初歩を学ぶ(2)国語の文字・表記を考える
まず前回の続きをする。外国語教授法の一例として、TPR(Total Physical Response)の実例を、漢語(中国語)・朝鮮語・ベトナム語のいずれかで行う。その後、国語の文字・表記、漢字仮名交じり文について考える。「信州 大学の松本にある学部」を「信大の在松学部」と言い換えられる有用性等々を見る。



開講日時の日程表 (土曜日の開講です。)
開講日時: (1)10:30~12:00 (2)13:00~14:30 (3)15:00~16:30
10月18日 近藤(第1回)、延(第1回) 坂本(第1回)、上條(第1回) 高野(第1回)
11月15日 近藤(第2回)、延(第2回) 坂本(第2回) 高野(第2回)
12月20日 近藤(第3回)、延(第3回) 坂本(第3回)、上條(第2回) 高野(第3回)
1月24日 近藤(第4回)、延(第4回) 上條(第3回) 高野(第4回)
2月21日 近藤(第5回)、延(第5回) 坂本(第4回)、上條(第4回) 高野(第5回)
3月21日 坂本(第5回)、上條(第5回)

受講料 (資料代、交通費は含みません。)
コース名受講料
『博士の愛した数式』(小川洋子著)の中の数学を見てみよう 9,000 円
我が父祖たちは如何に生きたか -日本人の生き方の歴史- 9,000 円
韓国文化 9,000 円
『クマのプーさん』への旅 9,000 円
日本語教育入門 
-言語学(音声・文法・語彙)と外国人に日本語を教える方法の初歩を学ぶ- 9,000 円

申し込み方法
・ 次頁の電話またはメールによる申し込み
・ 次の住所への郵便(往復葉書)による申し込み
〒390-0802 松本市 旭 3-1-1 信州大学全学教育機構内
・ 次の口座への受講料入金による申し込み
(振替用紙の通信欄に希望コース名を明記して下さい。)
ゆうちょ銀行(郵便局) 口座番号 : 00540-2-59817
口座名称 : 信州大学の教養教育を考える会

申し込み締切日
平成20年10月14日(火)
※各コース15名程度募集

主催 信州大学の教養教育を考える会
代表 松岡 俊裕(信州大学全学教育機構教授)
※ 本会は非営利団体であり、信州大学が運営するものではありません。

お問合せ電話番号・メールアドレス
松岡 俊裕 (代表)
090-1866-4898(松岡携帯)
0263-37-2285(松岡研究室)
tomatsu@shinshu-u.ac.jp
高野 嘉寿彦 (副代表)
080-5140-2504(高野携帯)
0263-37-3067(高野研究室)
ktakano@shinshu-u.ac.jp
大塚 勉 (常任幹事)
090-7713-4778(大塚携帯)
0263-37-2912(大塚研究室)
otsukat@shinshu-u.ac.jp

ご案内パンフレットPDF (211KB)