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研究トピックス

インフォーマルセミナー in 信州

第39回 信州発!筋拘縮型(古庄型)エーラス・ダンロス症候群の包括的病態解明を目指すコラボレーション・プロジェクト

開催日
: 平成31年1月10日(木)
オーガナイザー
: 遺伝医学教室 教授 古庄 知己
演題
: 筋拘縮型(古庄型)エーラス・ダンロス症候群:オーバービュー
講師名
: 遺伝医学教室 教授 古庄 知己

筋拘縮型(古庄型)エーラス・ダンロス症候群は、デルマタン4-O-硫酸基転移酵素1をコードするCHST14またはデルマタン硫酸・エピメラーゼをコードするDSEの変異に基づく結合組織疾患であり、臨床的には先天異常関連症状および進行性結合組織脆弱性関連症状に特徴付けられ、病因論的にはデルマタン硫酸の全身性欠乏に伴うコラーゲン細線維の集合不全に特徴付けられる。本セミナーでは、本疾患の病態解明に迫る2名の学内研究者による最先端研究の成果を紹介する。

演題
: 筋拘縮型(古庄型)エーラス・ダンロス症候群における患者由来iPS細胞を用いた病態解析研究:巨大皮下血腫の病態解明をめざして
講師名
: 組織発生学教室 助教 岳 鳳鳴

巨大皮下血腫は、筋拘縮型(古庄型)エーラス・ダンロス症候群患者における最も深刻な合併症の1つであり、軽微な外傷で発症、急激に進展し、時に出血性ショックに至る。本講演では、患者由来iPS細胞に基づく血管平滑筋細胞を用いた形態学的および生理学的研究について、巨大皮下血腫の病態解明と治療法開発につながる所見を含めて紹介する。

 

演題
: 疾患モデルマウスを用いた筋拘縮型エーラス・ダンロス症候群の病態解明研究
講師名
: 基盤研究支援センター 生命科学分野 動物実験支援部門 助教 吉沢 隆浩

筋拘縮型(古庄型)エーラス・ダンロス症候群における包括的病態解明のため、疾患モデル動物の開発とこれを用いた基礎研究を展開してきた。最近、Chst14-/-マウスの胎盤に着目、その毛細血管の異常を明らかにし、巨大皮下血腫など本疾患の血管合併症の解析モデルとなる可能性を示した(Glycobiol 28: 80-89, 2018)。本講演では、さらなる病態解明を目指した新たな疾患モデルの開発状況を含めて、紹介する。