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研究トピックス

インフォーマルセミナー in 信州

第28回 キメラ抗原受容体T細胞療法

開催日
: 平成29年3月16日(木)
オーガナイザー
: 小児医学教室 教授 中沢 洋三
演題
: CAR-T療法の現状と今後の展開
講師名
: 小児科 特任研究員 齋藤 章治

キメラ抗原受容体(CAR)を遺伝子導入されたT細胞(CAR-T)は、高い抗原特異性を有し優れた臨床効果を発揮する。これまでの臨床試験の結果から、CD19 CAR-TはB細胞性腫瘍に対して優れた効果を示すことが明らかとなり、我々も国内臨床試験実施にむけ準備中である。一方、固形腫瘍に対するCAR-Tは期待されたほどの効果を発揮しない等の課題もでてきている。セミナーではCAR-T療法の現状と今後の展開について概説する。

演題
: 骨髄性白血病に対するGM-CSF受容体特異的CAR-T細胞の開発
講師名
: 創薬科学講座 特任講師 中野 茂

CD19 CAR-T細胞は急性リンパ性白血病に有効であり日本でも実用化段階にある一方、骨髄性白血病に対しては開発途上にある。我々は骨髄系白血病細胞に優れた殺傷効果を有するGM-CSF受容体特異的なCAR-T細胞を開発し、抗腫瘍細胞活性を向上させた改変型CAR-T細胞を樹立した。講演では、改変型CAR-T細胞のコンセプトを中心に臨床研究へ向けた取り組みなどを紹介する。