信州大学 繊維学部技術データベース

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PDF スポーツ外傷に対するテーピングおよび装具の有用性

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.2 Vol.2

 はじめに

 膝前後十字靭帯の損傷は,スポーツ外傷の中でも重篤な疾患の1つとして,近年欧米を中心に,整形外科医の注目の的となっている.しかし,わずか数ミリの膝部の前後方向の動揺性の有無が診断の決めてとなるため,臨床上の性格な診断は大変難しく,専門医といえどもよく誤診をまねくことが多い.
 今回は臨床診断の一助として,角度検出器および変位計測器を用いて,レ線写真によらない方法で定量的に膝の前後方向の移動度と回旋動揺性を同時に計測できる器具を開発し,正常膝および前十字靭帯損傷膝について計測を行った.特に前十字靭帯断裂例に対しては,テーピングや膝固定装具装着前後において計測を行い,テーピングや膝装具の有用性を判定するとともに,将来臨床診断の一助として使用できる可能性をも検討した.

「デサントスポーツ科学」第2巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 福林徹*1, 星川吉光*1, 佐藤茂*1, 中嶋寛之*2, 立石哲也*3
大学・機関名 *1 東京大学, *2 関東労災病院, *3 工業技術院機械技術研究所

キーワード

十字靭帯前十字靭帯損傷