信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 防寒帽,ear pad着用時の寒冷,寒風環境における体温調節

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.3 Vol.3

 ヒトは暑熱環境では,発汗放熱作用によって効果的な体温調節機能を発揮するが,しかし,慣例環境においては調整能力がかなり劣る.
 Haidy 3)らの急激な環境温変化に対する身体熱収支の実験結果によれば,18℃の部屋から急に43℃の部屋に移動した場合,最初はバランスが崩れるが,しかし,2時間後に発汗その他によって産熱−放熱=0となる.これに対して,43℃の部屋から18℃の部屋に移動した場合,2時間後にもなお,産熱−放熱≪0となり,体温が低下することを意味している.
 このように,寒冷環境においての衣服などは,特にその保温効果により,体温調節補助の役割を果たすと考えられる.
 そこで今回,著者は,冬季によく使用されるear pad,あるいはウインタースポーツに欠かせない防寒帽(スキー帽)で頭部をおおうことが,保温効果を含め,寒冷・寒風環境での体温調節機能にいかなる影響を及ぼすか,特に鼓膜温を指標として検討した.

「デサントスポーツ科学」第3巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 長谷川豪志
大学・機関名 京都産業大学

キーワード

寒冷環境ear pad防寒帽(スキー帽)体温調節機能鼓膜温