信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 思春期の筋力変化

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.5 Vol.5

 結語

 小学校6年生を対象に,年間または半年間の身長伸び量別に分類し,筋力を中心とする運動能力の比較を行った.結果を以下に示す.
 1)身長の急増期にある群の運動能力の成績,または比体重,比身長値は,急増前の時期にある群より低値であった.
 2)女子の身長急増期後の群では,運動能力の成績に高い値を示すが,比体重値では低値であった.これは,女子の場合,身長の急速な発育に続いて顕著な体重の増加が起こるためであると考えられる.
 3) 半年間に身長が3.5cm以上伸びた群では,筋力の増加量に,2〜3.5cm未満の伸び量を示す群より低値が見られた.
 4)身長の急増期群の屈腕力は,肘関節角度90°の時と比べ,広い関節角度の状態でも十分筋力を発揮できると思われる結果を得た.

「デサントスポーツ科学」第5巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 春日規克*1, 鬼頭伸和*1, 柴田真由美*1, 辻村直美*1, 竹本洋*2
大学・機関名 *1 愛知教育大学, *2 豊橋短期大学

キーワード

小学校運動能力身長の急増期比体重筋力