スポーツの効率化に資する高次構造衣料の開発 ―体温調節からの検討―
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.5 Vol.5】
要約
高次構造衣料の開発に向けて,基礎的研究を行った.運動時の発汗量の部位差について運動強度,季節,衣服条件との関連性から検討した.得られた結果の大略は次のとおりである.
1)発汗量の部位差の程度は,運動強度が増大するにつれて小さくなる傾向であった.
2)運動強度の増大にともなう発汗量の増加は,軀幹部に比べて四肢部で一般に顕著であった.
3)夏季には,冬季に比べて発汗量の部位差の程度は小さくなる傾向であった.
4)冬季に比べて夏季には発汗量は増加するが,この増加は,軀幹部に比べて四肢部において顕著であった.
5)裸体時に比べて衣服着用時には発汗量の部位差の程度は小さくなる傾向であった.
6)衣服着用によって発汗量は増加するが,この増加は,軀幹部より四肢部において顕著であった.
7)発汗量の部位差の程度が小さくなる場合,すなわち,発汗刺激が大きくなる場合には,軀幹部に比べて四肢部の発汗量の増加が顕著になるが,このとき皮膚温も四肢部において著しく上昇した.
8)以上の結果から,発汗量の部位差のもつ体温調節上の意義として適応範囲の拡大に発汗の部位差が重要な役割を果していると推定される.
「デサントスポーツ科学」第5巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
高次構造衣料の開発に向けて,基礎的研究を行った.運動時の発汗量の部位差について運動強度,季節,衣服条件との関連性から検討した.得られた結果の大略は次のとおりである.
1)発汗量の部位差の程度は,運動強度が増大するにつれて小さくなる傾向であった.
2)運動強度の増大にともなう発汗量の増加は,軀幹部に比べて四肢部で一般に顕著であった.
3)夏季には,冬季に比べて発汗量の部位差の程度は小さくなる傾向であった.
4)冬季に比べて夏季には発汗量は増加するが,この増加は,軀幹部に比べて四肢部において顕著であった.
5)裸体時に比べて衣服着用時には発汗量の部位差の程度は小さくなる傾向であった.
6)衣服着用によって発汗量は増加するが,この増加は,軀幹部より四肢部において顕著であった.
7)発汗量の部位差の程度が小さくなる場合,すなわち,発汗刺激が大きくなる場合には,軀幹部に比べて四肢部の発汗量の増加が顕著になるが,このとき皮膚温も四肢部において著しく上昇した.
8)以上の結果から,発汗量の部位差のもつ体温調節上の意義として適応範囲の拡大に発汗の部位差が重要な役割を果していると推定される.
「デサントスポーツ科学」第5巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 高岡昭, 荒木勉, 木村三雄 |
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大学・機関名 | 兵庫教育大学 |
キーワード