過剰CO₂量より血中乳酸値推定の試み
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.6 Vol.6】
要旨
O₂摂取量が高くなる激しい運動では,RQが1.0以上となることがしばしば観察される.CO₂排世量がO₂摂取量以上に増加するのは,体内に乳酸が蓄積することによって重炭酸塩が減少するためである.代謝によるRQが1.0以下であるとするならば,過剰CO₂量は産生されたCO₂のうちRQ1.0以上となったものから求められる.
本研究は最大下運動において過剰CO₂量と血中乳酸量との関係を知る目的で行われた.自転車エルゴメータを用い,各被検者のVO₂maxを測定した後,60,80そして95%VO₂maxの3種の負荷強度を決定した.各被検者はそれらの負荷で5分間の運動を行った.採血は各負荷実験毎に4回行い,血中乳酸量をBarker-Summarson法によって定量した.
過剰CO₂量と⊿血中乳酸との間にはlinearな関係があり,その相関係数はr=0.936であった.このことから,⊿血中乳酸が過剰CO₂量を測定することによって推定できると考えた.
「デサントスポーツ科学」第6巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
O₂摂取量が高くなる激しい運動では,RQが1.0以上となることがしばしば観察される.CO₂排世量がO₂摂取量以上に増加するのは,体内に乳酸が蓄積することによって重炭酸塩が減少するためである.代謝によるRQが1.0以下であるとするならば,過剰CO₂量は産生されたCO₂のうちRQ1.0以上となったものから求められる.
本研究は最大下運動において過剰CO₂量と血中乳酸量との関係を知る目的で行われた.自転車エルゴメータを用い,各被検者のVO₂maxを測定した後,60,80そして95%VO₂maxの3種の負荷強度を決定した.各被検者はそれらの負荷で5分間の運動を行った.採血は各負荷実験毎に4回行い,血中乳酸量をBarker-Summarson法によって定量した.
過剰CO₂量と⊿血中乳酸との間にはlinearな関係があり,その相関係数はr=0.936であった.このことから,⊿血中乳酸が過剰CO₂量を測定することによって推定できると考えた.
「デサントスポーツ科学」第6巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 成澤三雄, 寺尾保 |
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大学・機関名 | 東海大学 |
キーワード