信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 素足教育の生理学的効果:小学校における指導法のデザイン

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.8 Vol.8

 要旨

 近年,幼稚園あるいは小学校において,靴をはかずに素足で運動や生活をさせるところが多いようである.その目的は,土踏まずの形成さらには,運動能力の向上を目ざそうとするものである.
 本研究では,小学校での「素足教育」の実態を調査し,素足教育を実践するための参考資料を提供するとともに,素足教育の効果として寒冷環境に対する適応性に着目することにした.広島県福山市内では,多くの学校が,10月末日で素足生活を打ち切るが,さらに一カ月継続するグループについて調査すると,寒冷に対する適応性の向上が認められた.この結果は,素足教育の効果を,防衛体力の面からも評価できるといえよう.
 冬季など寒冷時期においては,体育館内での運動は素足で行うなど,実際的な実践継続のデザインが組めるであろう.環境条件の整備(グランドなど)が課題としてあげられた.

「デサントスポーツ科学」第8巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 渡部和彦*1, 磨井祥夫*1, 杉山貴義*1, 檀上一彦*2
大学・機関名 *1 広島大学, *2 福山市立神村小学校

キーワード

小学校土踏まず運動能力素足教育