信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 発育期におけるスポーツと腰痛発症に関する検討

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.10 Vol.10

 要旨

 本研究は,発育期において野球というスポーツを長期間継続し,腰痛を経験した選手と経験しない選手を対象とし,腰痛の有無と四肢筋力,体幹背筋群の筋発達量あるいは筋活動の左右差との関係について筋力測定,モアレ縞写真および筋電図記録から検討し,次のような結果を得た.すなわち,上腕屈筋群あるいは脚伸展筋群の静的最大筋力には腰痛者,健常者とも有意な左右差を認めなかった.しかし,体幹背部のモアレ縞写真からは腰痛者において腰部背筋群の筋発達量に左右差のあることが推察された.また,腰痛者の中には背筋力発揮時の体幹背筋群の筋放電量に顕著な左右差を示す者が多く,これは野球という一側性運動を発育期において長期間継続実施してきたことが,体幹背筋群に偏った筋発達を生来したためと考える.

「デサントスポーツ科学」第10巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 宮崎義憲, 長浜尚史, 尾高英樹, 李素蘭, 王偉
大学・機関名 東京学芸大学

キーワード

発育期腰痛筋活動筋放電量