信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 運動負荷時の腎機能に与えるトレーニングの影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.10 Vol.10

 要旨

 持久性トレーニングが運動負荷時の腎機能に与える影響について検討するために,成人男子2名を対象に自転車エルゴメータを用いて10週間のトレーニングを実施した.トレーニング内容は,1回30分で1例では720kpm/minで週2回,他の1例では900kpm/minで週4回行った.この仕事量では,糸球体漁過値は低下しなかった.トレーニング前後で,最大運動負荷試験と3段階の最大下運動負荷時のCPAH,Cthio,Ccrを測定した.トレーニングにより,VO₂maxの増加と最大下運動でのVO₂の減少を認め一定の仕事量に相当する%VO₂maxが低下した.腎機能は,一定の仕事量による運動負荷では,トレーニング後上昇したが,%VO₂maxと腎機能の関連は変わらなかった.以上より,トレーニング後のVO₂maxの増加とVO₂の減少は,一定の仕事量の運動負荷における腎機能への悪影響を少くするといえた.

「デサントスポーツ科学」第10巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 高橋香代, 鈴木久雄, 三浦孝仁, 吉田総一郎, 太田善介, 吉良尚平
大学・機関名 岡山大学

キーワード

持久性トレーニング腎機能糸球体漁過値