信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 呼気中炭化水素,アルコール類,低級脂肪酸,アセトンと運動に関する研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.14 Vol.14

 本研究では,健常な医学生6名(男4,女2)を被検者とした.同一人の呼気中炭化水素,アルコール類,低級脂肪酸,アセトンの物質群を詳しく分析した.その結果,呼気中二酸化炭素は2.9〜7.0%にわたり,メタンは,1.0〜12.6ppmで,2.5ppmをこえる者は1例であった.呼気中アルコール類およびアセトンは,やややせ型(肥満度-9.9%)で運動量の最も多い者であり,低級脂肪酸も濃度は高かった.しかし,この者の酢酸は通常の濃度レベルであった.脂質代謝の指標とされる呼気中アセトンは,0.21〜0.99ppmで,比較的個人差が少ないことがわかった.呼気成分を物質群ごとに詳しく分析することは,単に個人差,運動量(運動負荷)との関係を明らかにするのみならず,代謝系,生理機能面から重要であると考えられる.

「デサントスポーツ科学」第14巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 仁木安之
大学・機関名 信州大学

キーワード

呼気中アルコール類脂質代謝呼気中アセトン呼気成分運動量