信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 時差調節のための高照度光をもちいたコンディショニング

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.14 Vol.14

 健康成人男子9名を対象に,時差飛行のシュミレーション実験を行い,睡眠,体温,血中メラトニンの24時間リズム,および作業能を測定し,生体リズムの再同調に及ぼす高照度光照射の効果を検討した.24時から8時までを就眠時刻とするスケジュールを3日とった後,一夜の徹夜をはさんで,就眠時刻を8時間前進させ,16時から24時まで就眠時刻とした.高照度光照射は,位相反応曲線に基づき,最大の位相前進反応が期待される主観的朝に行った.
 その結果,高照度光の照射を行わなかった実験では,就眠スケジュール前進後10日過ぎても,生体リズムの再同調は完了しなかった.これに対し,高照度光の照射を行った実験では,生体リズムの再同調は10日前後で修了した.また,作業能率は高照度光照射を行った実験で高かった.以上の結果は,高照度光照射を適切な時刻を行うことによって,時差調節が可能なことを示している.

「デサントスポーツ科学」第14巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 本間研一, 本間さと, 宮崎俊彦
大学・機関名 北海道大学

キーワード

時差飛行血中メラトニン生体リズム高照度光照射