信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 運動負荷時脳循環動態の連続的無侵襲測定による解析

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.17 Vol.17

 運動負荷時の脳循環動態を自転車エルゴメータ50W,3分間負荷について実験的に調査した.脳血流動態は経頭蓋超音波ドプラ法(TCD)を用いて,まったく無侵襲的に30秒間隔で実測された中大脳動脈(MCM)血流を用いて検討された.また,同時に上腕カブ圧が1分間隔で測定された.
対象:健常若齢者5例.その結果MCA平均血流速度は約33%増加し,平均血圧は約15%上昇した.脳血流量の増加は心拍出量の増加と脳末梢抵抗の低下で調節される.心拍出量は文献的に45〜60%程度このような負荷に対し増加する.これに対し脳血流量は約半分程度の増加に抑制されていた.したがって,体循環系末梢抵抗は約30%程度減少したのに対し,脳末梢抵抗は約15%程度の抵抗減少にとどめることによって流量抑制したと考えられる.

「デサントスポーツ科学」第17巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 古幡博, 小原誠, 和田高士
大学・機関名 東京慈恵会医科大学

キーワード

運動負荷脳循環動態中大脳動脈