信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 中高年齢脊髄損傷者の皮下脂肪厚に及ぼす車椅子スポーツ活動の影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.17 Vol.17

 本研究の目的は脊髄損傷者の皮下脂肪厚に及ぼすスポーツ活動の影響を明らかにすることである.被験者は車椅子スポーツを定期的に行っているマラソン群5名,テニス群4名およびバスケットボール群5名であり,運動をまったく行わない非運動群(5名)との比較を行った.皮下脂肪厚の測定はBモード超音波皮脂厚計を用い,全身28ヵ所を測定した.上肢および体幹上部では,各スポーツ群は非運動群より皮下脂肪厚が厚い傾向を示した.皮下脂肪分布パターンの特徴により被験者をグルーピングするためにクラスター分析を適用すると,テニス群およびバスケットボール群はそれぞれまとめられなかった.一方,非運動群とマラソン群は明確にグルーピングすることができた.この両群を比較すると,マラソン群の体幹上部の皮下脂肪厚が厚く,皮下脂肪厚が薄いという健常者マラソン選手の特徴は車椅子マラソン選手では見いだせなかった.

「デサントスポーツ科学」第17巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 山崎昌廣, 江原喜人, 村木里志
大学・機関名 広島大学

キーワード

脊髄損傷者皮下脂肪厚スポーツ活動車椅子スポーツ中高年齢者