運動性無月経の女子運動選手に対するホルモン療法が運動能力に及ぼす影響
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.17 Vol.17】
5人の,日頃運動習慣のない続発性無月経の女性を対象として,ホルモン剤の内服の有無による運動能力,血液検査などの変化について検討した.その結果,体重はホルモン剤(estrogen+progestogen合剤=EP剤)を内服しているときの方が増加したが,1kmの走行タイムは,薬剤の内服に関係なく2回目のトライアルでの方が良いものが多かった(5人中4人).しかし,自覚的にはホルモン剤(EP剤)内服時の方が疲労感が強かった.血清ホルモン値はEP剤内服によってもほとんど影響を受けなかった.
以上のことから,今回使用した比較的低用量のホルモンを含有するEP剤は,血中ホルモン濃度に大きな変動をもたらさず,運動能力にも大きな影響を与えないが,自覚的には疲労感を増す可能性が示唆された.しかし,今回の少数例の結果から結論を導くことは尚早であり,さらに例数を増やし,個人差の点についても検討する必要がある.
「デサントスポーツ科学」第17巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
以上のことから,今回使用した比較的低用量のホルモンを含有するEP剤は,血中ホルモン濃度に大きな変動をもたらさず,運動能力にも大きな影響を与えないが,自覚的には疲労感を増す可能性が示唆された.しかし,今回の少数例の結果から結論を導くことは尚早であり,さらに例数を増やし,個人差の点についても検討する必要がある.
「デサントスポーツ科学」第17巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 佐々木純一, 目崎登 |
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大学・機関名 | 筑波大学 |
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