信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 高齢者が免疫機能を維持するために最適な日常身体活動の時間帯(タイミング) ~体動計1年連続装着から得られる身体活動データの分析結果~

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.34 Vol.34

 要旨

 本研究の目的は,高齢者の日常身体活動を加速度センサー付体動計の時系列データを詳細に分析し,免疫機能の確保に最適な身体活動の時間帯(タイミング)を明らかにすることであった.対象者は,自立高齢女性20名であった.対象者は,1年間にわたり,多メモリ加速度計付歩数計を腰部に装着し,1日の歩数と中強度活動時間を評価した.また,2分毎の活動強度に応じて,1時間毎に,活動強度,中強度活動時間,1日の中強度活動の総時間に占める割合を算出した.免疫機能の指標として好中球貪食能ならびに分泌型免疫グロブリンAを測定した.好中球貪食能と歩数,また,分泌型免疫グロブリンAと歩数,中強度活動との間に有意な相関関係が認められた.ただし,両者とも時間帯別身体活動との間に有意な関連が認められなかった.日常身体活動は,免疫機能の維持に貢献すると思われた.ただし,免疫機能を維持するための最適な身体活動のタイミングは不明なままである.

「デサントスポーツ科学」第34巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 綾部誠也,青柳幸利,朴晟鎭
大学・機関名 東京都健康長寿医療センター研究所

キーワード

高齢者身体活動免疫機能歩数計