信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 6 軸触覚センサ搭載インソールを用いた走行時の足裏反力計測

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.45 Vol.45

 要旨

 本研究は短距離走の足裏反力測定方法として,靴のインソール内に搭載したMEMS六軸触覚センサによる走行時の足裏反力測定を目的とした.触覚センサはインソールの母指球,小指球,かかとの3 か所に配置され,鉛直,前後,左右の3軸方向の力を測定することができる.測定は歩行,ジョギング,快調走,全力疾走の4種目と,クラウチングスタートからの60m走について,陸上競技経験8年の被験者が行った.全力疾走時の足裏反力は,母指球では垂直反力や前方へのせん断力が増大し,小指球では外側へのせん断力や後方へのせん断力の増大が見られた.また前足部から接地する走行フォームにより,かかとにおける反力は母指球と小指球の反力より小さくなった.60m走の測定においては,加速局面で小指球のセンサから後方への強いせん断力が測定され,時間とともにその値は徐々に小さくなった.一方母指球のセンサではブレーキ力が出力され,その値は加速とともに徐々に大きくなった.

 「デサントスポーツ科学」 第45巻/公益財団法人石本記念デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 高橋英俊, 島崎健一郎
大学・機関名 慶應義塾大学

キーワード

短距離走MEMSセンサ地面反力歩行陸上競技