信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 大腿四頭筋の反射機能異常が予測外の着地動作中の下肢筋の応答様式に与える影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.40 Vol.40

 要旨

膝関節での様々な病変により,大腿四頭筋(QF)の機能が特異的に低下することが知られている.この筋機能低下はArthogeneous Muscle Inhibitionと呼ばれ,多くの研究がなされてきた.この筋機能低下は様々な病態の患者に現れ,リハビリテーションを遂行する上でAMI を克服することは極めて重要な課題である.一方,AMI 研究では,既に病態を有する被験者を用いなければならず,被験者内での比較が困難である.ところが,近年,筋への長時間振動刺激により惹起される筋機能変化がAMI 起因の神経系変化と類似していると報告されている.本研究では,長時間振動刺激を用い,健常者のQF にAMI に類似した筋機能低下を誘発し,サプライズドランディング(SL)中の下肢筋の応答様式を刺激前後で比較を行い,AMI が外乱に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.その結果,長時間振動刺激がSL 中の外側広筋と大腿二頭筋の中潜時域の筋放電を有意に大きくすることが分かった.

 「デサントスポーツ科学」 第40巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 小西優*1, ピーター・マクネア, ディビッド・ライス*2
大学・機関名 *1防衛大学, *2オークランド工科大学

キーワード

振動刺激膝関節ランディング大腿四頭筋反射